競泳のパリ五輪選考基準決定 今夏惨敗もハードル下げず「五輪決勝」想定 鈴木大地会長「高い目標で戦う」一部コーチが基準緩和要望も

 日本水泳連盟は8日、都内で記者会見を開き、競泳の24年パリ五輪代表選考基準を決めた。五輪本番での全員の決勝進出を想定し、2017~23年の五輪及び世界選手権の記録を基に、世界10位相当の「派遣標準記録3」を設定。来年3月の代表選考会(東京アクアティクスセンター)の決勝で、同記録を突破した上で2位以内に入れば個人種目の代表に決まる。

 今夏の世界選手権福岡大会では、2001年以降では最少となるメダル2個と惨敗した競泳ジャパン。それでもハードルを下げることはなく、全員の決勝進出を目標にした派遣記録を設定した。村松さやか常務理事は「派遣記録はたしかに高いが、1番プレッシャーが懸かる選考会で切ることが今の選手には必要ではないか。トライしないと五輪でも(目標を達成)できない。高い低いというより、目指すべき記録」と強調した。

 鈴木大地会長は「日本のコーチは意識が高い人が多い。よし、やってやろうじゃないか、と臨んでくれると信じている。シドニー五輪以降、(04年アテネ五輪から)標準記録を高く設定して、突破してやろうという選手とコーチの情熱と努力が(日本競泳陣の)記録を押し上げてきた。現状厳しいところもあるが、これまで通り高い目標を持って戦っていく」と語った。

 また、先月下旬には一部コーチから選考基準の緩和を求める意見書が提出されたが、鈴木会長らが今月初旬にオンラインで当該コーチらと意見交換を行い、代表選考のハードルを下げない方針を説明したという。鈴木会長は「これまで通り(基準を)厳しくしながら乗り越えていこうということで、最終的には皆さんご理解いただいたと感じている」と語った。

 なお、梅原孝之競泳委員長は出張中のため会見に出席しなかった。

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