鍵山優真「えぇっ!」圧巻SP首位発進 今季世界最高105・51点「エネルギッシュにできた」

 演技する鍵山優真(撮影・中田匡峻)
 自身の得点に驚きを隠せない鍵山優真
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 「フィギュアスケート・NHK杯」(24日、東和薬品ラクタブドーム)

 男子ショートプログラム(SP)は鍵山優真(20)=オリエンタルバイオ・中京大=が今季世界最高の105・51点でトップに立った。世界王者の宇野昌磨(25)=トヨタ自動車=が100・20点の2位で続いた。女子SPは右足首のけがで今季初戦となった三原舞依(24)=シスメックス=が62・82点で4位につけた。リンジー・ソーングレン(米国)が68・93点で首位。シリーズ上位6人がファイナル(12月7~9日・北京)に進出する。

 喜びよりも驚きの感情が先に出た。鍵山は報道陣から今季世界最高得点と伝え聞くと「えぇ!全然気にしていなかった」と目を丸くさせて仰天。左足首のけがに苦しんだ昨季に思いをはせながら「ここまで乗り越えて、今できる最大限の構成がノーミスでできたことがうれしい」と会心の笑みで汗を拭った。

 気負いはなかった。冒頭の4回転サルコーで出来栄え点3・74を得ると、続く4回転-3回転トーループ、最後のトリプルアクセルも次々と成功。スピード感あふれる圧巻の演技で、宇野を抑えて首位発進し「お客さんがいるイメージを作りながら練習してきた。精神的に落ち着いていた」。スタンディングオベーションを受けながら、2度拳を揺らして喜びを爆発させた。

 2026年ミラノ・コルティナダンペッツォ五輪での2大会連続メダル獲得に標準を合わせて、今季から14年ソチ五輪女子銅メダリストのカロリーナ・コストナー氏に師事。指の先まで神経を研ぎ澄ませた動きを意識し、表現力に磨きをかけている。この日は演技構成点3項目を全て9点でそろえ、スピンとステップでもレベル4を獲得。「エネルギッシュにできた」と手応えを口にした。

 25日のフリーへ「全てそろえて、いい思い出ができるように。納得のいく滑りができた結果、ファイナルの切符をつかめるようにしたい」。2季ぶりのGPシリーズ優勝を果たし、初のGPファイナル出場を決める。

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