伊藤美誠が涙「苦しかった」 パリ五輪個人代表ピンチ 平野美宇との直接対決でストレート負け 差を広げられ残る選考大会は来年1月の全日本のみ

 5-8位決定戦で平野美宇に敗れた伊藤美誠(手前)=撮影・北村雅宏
 準々決勝で張本美和(手前)にポイントを奪われ、ガックリする伊藤美誠(撮影・北村雅宏)
 1回戦に勝利し、拳を握る伊藤美誠(撮影・北村雅宏)
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 「卓球・全農カップ大阪大会」(25日、Asueアリーナ大阪)

 第6回パリ五輪代表選考会として開かれた。女子5-8位決定戦で、五輪代表争い2番手の平野美宇(23)=木下グループ=と、3番手の伊藤美誠(23)=スターツ=が激突し、平野が4-0(11-8、11-5、11-9、11-8)で勝利。パリ五輪シングルス代表入りへ大きな1勝を手にした。敗れた伊藤は平野との差がさらに開くことになり、2大会連続のシングルス代表入りに黄信号が灯った。平野は26日の5-6位決定戦に、伊藤は7-8位決定戦にまわる。

 第1ゲームから平野の果敢な攻撃が光り、2ゲームを連取。伊藤は第3ゲームも平野の勢いに飲み込まれる形で落とすと、第4ゲームも押し切られた。

 ともに準々決勝で痛恨の敗戦。伊藤は15歳の張本美和(木下アカデミー)に2-4で敗戦。平野も長崎美柚(木下グループ)にストレート負けの共倒れで、ともに5-8位順位決定戦に回り、直接対決となっていた。

 試合後は「平野選手は(準々決勝で負けた後に)盛り返す力があったのかなと。自分の中では頑張りたいけど頑張れないのが苦しかった。(会場の)応援に後押しされて頑張ろうと思っても乗り切れず、1番苦しかった」と目に涙を浮かべた。

 ◆パリ五輪代表選考ポイント女子上位6人(11月24日時点、日本協会発表)

(1)早田ひな=700・5点

(2)平野美宇=436点

(3)伊藤美誠=411・5点

(4)木原美悠=274点

(5)佐藤瞳=232点

(6)張本美和=230・5点

 ※今大会の獲得ポイント…1位=100点、2位=90点、3位=80点、4位=70点、5位=60点、6位=50点、7位=40点、8位=30点、ベスト16=20点

 ◆卓球のパリ五輪への道 日本協会が国内選考会を中心に独自に設定したポイントで争うパリ五輪代表選考は、来年1月の全日本選手権終了時点での上位2人がシングルス代表に決まる。残る対象試合は、今回の全農カップ大阪大会(優勝=100点)と、全日本選手権(来年1月・東京体育館、優勝=120点)の2戦。また、国際大会で中国トップ3に勝利した場合はボーナスポイントが入る。

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