“みうみま対決”制した平野美宇が絶叫のち涙「ホッとした」「ここが勝負だと」五輪切符へ大前進…伊藤美誠にリード広げる

 5-8位決定戦で勝利を収めた平野美宇(左)は伊藤美誠とタッチを交わす(撮影・北村雅宏)
 準々決勝で長崎美柚に敗れた平野美宇(右)=撮影・北村雅宏
 5-8位決定戦の第3セットをものにし、拳を握る平野美宇(手前)=撮影・北村雅宏
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 「卓球・全農カップ大阪大会」(25日、Asueアリーナ大阪)

 第6回パリ五輪代表選考会として開かれた。女子5-8位決定戦で、五輪代表争い2番手の平野美宇(23)=木下グループ=が、同3番手の伊藤美誠(23)=スターツ=を4-0で撃破。5-6位決定戦に進み、伊藤との差を広げて、最終選考対象となる来年1月の全日本選手権(東京体育館)に臨む。敗れた伊藤は7-8位決定戦に回った。

 パリ切符を争っている“みうみま”の直接対決は、ポイントの度に声を出して気迫を前面に押し出した平野に軍配が上がった。第1ゲームは終盤にたたみかけて先取すると、第2ゲームは9連続ポイントもあって連取。ペースを握ると、最後まで押し切ってストレート勝ちし、絶叫しながら両拳を握った。

 一度は敗れた悔しさを押し殺しながら大一番を制し、試合後は安堵(あんど)の涙を浮かべながらインタビューに対応。「最後の選考会で(準々決勝で)負けてしまったが、もう1度伊藤選手と戦うチャンスをいただけて、最後に勝つことができて良かった。絶対に勝ちたいと思って戦った。負けてしまったので焦ったが、直接対決のチャンスをポジティブに捉えて、自分の中では決勝のつもりで臨んだ。五輪(代表)2枠に入るには、ここが勝負だなと。後悔のないように思い切りやろうと思って、それができてホッとした」と吐露した。

 五輪シングルス代表2枠を争う選考レースで、平野は伊藤に24・5点差をつけ、現在2番手。ともに準々決勝で敗れて5-8位順位決定戦に回り、この直接対決で敗れれば逆転される可能性もあったが、優位のまま全日本選手権になだれ込む。

 敗れた伊藤は五輪切符へ黄信号となった。

 ◆パリ五輪代表選考ポイント女子上位6人(11月24日時点、日本協会発表)

(1)早田ひな=700・5点

(2)平野美宇=436点

(3)伊藤美誠=411・5点

(4)木原美悠=274点

(5)佐藤瞳=232点

(6)張本美和=230・5点

 ※今大会の獲得ポイント…1位=100点、2位=90点、3位=80点、4位=70点、5位=60点、6位=50点、7位=40点、8位=30点、ベスト16=20点

 ◆卓球のパリ五輪への道 日本協会が国内選考会を中心に独自に設定したポイントで争うパリ五輪代表選考は、来年1月の全日本選手権終了時点での上位2人がシングルス代表に決まる。残る対象試合は、今回の全農カップ大阪大会(優勝=100点)と、全日本選手権(来年1月・東京体育館、優勝=120点)の2大会。また、年内の国際大会で中国トップ3に勝利した場合はボーナスポイントが入る。

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