「卓球・全農カップ大阪大会」（２６日、Ａｓｕｅアリーナ大阪）

　第６回パリ五輪代表選考会として開かれた。女子７－８位決定戦で、五輪代表争い３番手の伊藤美誠（２３）＝スターツ＝は、横井咲桜（１９）＝ミキハウス＝にフルゲームの末、４－３で勝利。代表選考会としては最後の今大会、なんとか白星で締めくくり、７位で踏みとどまった。代表争い２番手の平野美宇（２３）＝木下グループ＝にポイント差を広げられ崖っぷちに立たされたが、最終大会となる来年１月の全日本選手権（東京体育館）で逆転を狙う。

　今大会精彩を欠いた伊藤だったが、最後の試合も苦しみながら薄氷の勝利を挙げた。ゲーム序盤はリードしても、要所でのミスが響いて中盤以降に追いつかれて落とす場面が目立ったが、１－２で迎えた第４ゲームからペースを掌握。多彩なサーブと速攻で、今年１月の全日本選手権で敗れたこともある１９歳の難敵を下し、左拳をグッと握った。

　今大会は準々決勝で１５歳の張本美和（木下アカデミー）に苦杯。順位決定戦に回り、五輪切符を僅差で争う平野との直接対決が５－８位決定戦で実現したが、ストレート負けを喫して、パリ五輪へは“黄信号”がともった。２試合分の疲労が残っていたといい、「（平野戦は）勝たないといけないところだったが、（自身の状態的に）本当にやりたくなくて、本当につらかった。体もしんどいし、頭も疲れ切った状態。頑張りたいけど頑張れないのが１番苦しかった」と、目に涙を浮かべながら苦境を吐露していた。

　◆パリ五輪代表選考ポイント女子上位６人（１１月２４日時点、日本協会発表）

（１）早田ひな＝７００・５点

（２）平野美宇＝４３６点

（３）伊藤美誠＝４１１・５点

（４）木原美悠＝２７４点

（５）佐藤瞳＝２３２点

（６）張本美和＝２３０・５点

　※今大会の獲得ポイント…１位＝１００点、２位＝９０点、３位＝８０点、４位＝７０点、５位＝６０点、６位＝５０点、７位＝４０点、８位＝３０点、ベスト１６＝２０点