パリ五輪“黄信号”の伊藤美誠「最後まで諦めない」白星締めで最終選考会7位 来年1月の全日本選手権で逆転狙う「やり切る」

 「卓球・全農カップ大阪大会」(26日、Asueアリーナ大阪)

 第6回パリ五輪代表選考会として開かれた。女子7-8位決定戦で、五輪代表争い3番手の伊藤美誠(23)=スターツ=は、横井咲桜(19)=ミキハウス=にフルゲームの末、4-3で勝利。最後の代表選考会を白星で締めくくり、7位で踏みとどまった。代表争い2番手の平野美宇(23)=木下グループ=は6位で終わり、選考ポイント差は34・5点。ポイント差を広げられ崖っぷちに立たされたが、最終対象大会となる来年1月の全日本選手権(東京体育館)に向けて「最後まで諦めることはしない」と大逆転の望みをかける。

 その目はまだ死んでいない。今大会精彩を欠いたが、最後も19歳の難敵相手に苦しみながらも薄氷の勝利を挙げ、左拳をグッと握った。25日は準々決勝で15歳の張本美和(木下アカデミー)に苦杯を喫し、順位決定戦では五輪切符を争う平野との直接対決でストレート負け。パリ五輪へ“黄信号”がともったが、一夜明けて笑顔を取り戻し「昨日は1勝2敗で負け越したので、のんびりやろうかなと。横井選手との実力差も同じくらいだと思って、リラックスして試合をした。(ゲームを)取られても、押し返すことができた」と振り返った。

 平野にリードを広げられて、その差は34・5点。より厳しい状況となったが、全日本選手権(優勝すれば120点)に向けては「全日本(の結果次第)で(代表争いが)どうなるかわからない部分はある。(勝つ)自信というより、全てが決まる全日本選手権までしっかりやり切りたい」と不屈の闘志をのぞかせ、「今ちょっと難しい段階だとしても、乗り越えて頑張りたい。最後まで諦めはしない。まずは全日本でやるべきことをやり切って、後は(結果が)どうなるか」と決意を込めた。

 また、12月に名古屋で開催される国際大会のWTT女子ファイナルでは、中国のトップ3が参戦し、勝てばボーナスポイントが得られる。「めっちゃ楽しみ。1~3位の選手に勝つことが成長や自信につながるし、(結果は)自然についてくると考えている。年内のWTTファイナルをやり切って、全日本選手権に照準を合わせてたい」と力を込めた。

 ◆パリ五輪代表選考ポイント女子上位6人(11月24日時点、日本協会発表)

(1)早田ひな=700・5点

(2)平野美宇=436点

(3)伊藤美誠=411・5点

(4)木原美悠=274点

(5)佐藤瞳=232点

(6)張本美和=230・5点

 ※今大会の獲得ポイント…1位=100点、2位=90点、3位=80点、4位=70点、5位=60点、6位=50点、7位=40点、8位=30点、ベスト16=20点

 ◆卓球のパリ五輪への道 日本協会が国内選考会を中心に独自に設定したポイントで争うパリ五輪代表選考は、来年1月の全日本選手権終了時点での上位2人がシングルス代表に決まる。残る対象試合は、来年1月の全日本選手権(東京体育館)のみ。また、年内の国際大会で中国トップ3に勝利した場合はボーナスポイントが入る。

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