張本美和 早田撃破でV 9度目の対戦で念願の金星

 「卓球・全農カップ大阪大会」(26日、Asueアリーナ大阪)

 第6回パリ五輪代表選考会として行われた。女子決勝は、世界ランク14位の張本美和(15)=木下アカデミー=が、同5位でパリ五輪代表を確実にしている早田ひな(23)=日本生命=に4-2で初勝利を挙げ、選考会初の頂点に輝いた。男子決勝は、全日本王者の戸上隼輔(22)=明大=が張本智和(20)=智和企画=に4-1で逆転勝ち。パリ五輪代表選考レースで2番手を確実にし、初の五輪切符が当確となった。

 成長著しい15歳の勢いが、絶対的な強さを誇るエース左腕をも飲み込んだ。張本美は早田と真っ正面から打ち合い、何度もラリー戦を制して相手のラケットをはじき飛ばした。ついに念願の金星を奪取。上気した顔を両手で押さえながら「本当にうれしい。全部負けっ放しだったが、今日は戦術の組み立てがいつもよりよかった」と感慨を込めた。

 中学3年にして技術、戦術、パワーは国内屈指。伊藤美誠、平野美宇、早田と“黄金世代”全員から勝利を挙げ、トップ3に食い込んできた。「(対戦した選手で)唯一、勝ったことがないのは早田選手だけだった。超える(べき)存在だった」。9度目の対戦で「10回にいくまでに1回勝とうという話を(周囲と)していた。自信になった」と声を弾ませた。

 五輪代表レース後半戦の台風の目と化し、5番手に浮上。世界ランクも早田、伊藤に次ぐ日本勢3番手の14位につけ、存在感は日増しに強くなっている。五輪のシングルス代表2枠に入ることは絶望的な状況だが、強化本部推薦の団体戦代表に選出されるチャンスは十分ある。12月のWTT女子ファイナル(名古屋)、来年1月の全日本選手権(東京)に向けて「行けるところまで行きたい」。最終コーナーを回って、待望の大器がぐんぐん加速している。

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