霧島は良き兄貴分 穏やかな人柄と柔和な笑顔がよく似合う

 「大相撲九州場所・千秋楽」(26日、福岡国際センター)

 大関霧島が13勝2敗で4場所ぶり2度目の優勝を果たした。平幕熱海富士が4敗目を喫して優勝が決定後、結びの一番で大関貴景勝を突き落として有終の美を飾った。来年定年する師匠の陸奥親方(元大関霧島)にとって最後の地元九州場所で大関初優勝。来年初場所で綱とりに挑む。陸奥親方は自身が果たせなかった「大関霧島」としての九州場所制覇を達成したまな弟子に喜びをにじませた。

  ◇  ◇

 優勝争いが佳境に入っていっても、朝の稽古場では霧島のリラックスムードは変わらなかった。付け人や後輩に対しても、厳しい兄弟子というよりは良き兄貴分といった表現がしっくりくる。

 今場所中の稽古後の取材時、しばしばイジられていたのが弟弟子の序ノ口・竹内。今年の春場所で初土俵を踏んだばかりの16歳だ。大柄な記者の一人と腕相撲対決する姿を見て、霧島は楽しそうにダメ出し。大関の自分に「何でそんなこと言うんですかぁ!」と平気でツッこんでくる11歳下の弟弟子に、ニコニコと笑っていた。

 もちろん、指導するべきところはキッチリとするが、必要以上の厳しさや威圧感はない。穏やかな人柄と柔和な笑顔が、霧島にはよく似合う。(デイリースポーツ大相撲担当・藤田昌央)

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