副学長に「もみ消し」期待 監督「副学長に先に見つかってよかった」 日大アメフト部員初公判

 日大のアメリカンフットボール部員を巡る違法薬物事件で、覚醒剤を麻薬と誤認し所持したとして麻薬取締法違反(所持)の罪に問われた元部員(21)は1日、東京地裁(池田知史裁判官)で開かれた初公判で起訴内容を認めた。被告人質問では大学で対応に当たった沢田康広副学長について「もみ消してもらえると思い、安心した」と発言。また、部内の状況について「10人程度が大麻を使っていたと思う」と述べた。

 被告は大学が7月に実施した寮への立ち入り調査で、大麻や合成麻薬などの入った缶を任意で提出し「沢田副学長が缶を持っていった」と説明。検事だった沢田氏の経歴は知っていたという。立ち会っていた監督が「副学長に先に見つかって良かった」と発言したのを受けてもみ消しを推察し「それくらい力があるのかなと思った」と述べた。

 部内の状況については「10人程度が大麻を使っていたと思う」と述べ、寮の空き部屋などで月1回から週数回ほどの頻度だったと明らかにした。検察側は論告で「厳しい処罰が必要だ」と指摘して懲役1年6月を求刑し、弁護側は既に被告が制裁を受けているとして執行猶予付きの判決を求めて即日結審した。判決は来年1月9日。

 8月以降、被告ら3人の部員が逮捕され、日大はアメフト部を廃部にする方針。東京地検によると、被告は7月、東京都中野区の日大アメフト部の寮で覚醒剤を麻薬と認識し所持したとされる。

 日大アメフト部を巡っては、密売人から大麻を購入したとして10月に麻薬特例法違反容疑で部員(21)が逮捕された。略式起訴され、罰金刑を受けた。同法違反容疑では別の部員(21)も11月27日に逮捕され、1日にはさらに別の部員(21)が書類送検となり、計4人が立件された。

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