“高市未来”で五輪三度目の正直 2大会でメダル逃すも結婚経て再挑戦「今できることをコツコツ」
柔道で新たに24年パリ五輪代表を決めた3人が4日、都内で取材に応じた。女子63キロ級の高市未来(旧姓田代、29)=コマツ=は、過去2度メダルを逃す失意を経て、3大会連続の五輪切符。昨年11月に結婚し、新たな名字となって迎える大舞台となるが、五輪の悲喜を熟知するベテランは「うれしい(感情)とかはなく、今できることをコツコツやる。それをやれば金メダルに近づくと信じている」と自然体で語った。
前日のグランドスラム東京大会では準々決勝で堀川恵との直接対決を制し、大会も優勝。形勢逆転で三たび切符をつかみ取った。夜には現在台湾代表でコーチを務める夫・賢悟さんや両親と食事し「(家族も)ホッとしたのが一番らしい」と喜びを分かち合った。
結婚して1年。外出先で名前を聞かれたときも新姓がすぐ出てくるようになったといい「ちょっとずつ自分が“高市未来”になってきている」と笑う。田代では2度も挫折を味わった夢舞台へ「特に何かが大きく変わったわけではないが、近くで味方になってくれる人ができたのは心強い」と心機一転、今度こそ完全燃焼を目指す。