日大アメフト 廃部継続審議 違法薬物問題118日ぶり公式会見 林理事長「改革に全力」辞任否定

 会見を行う日大・林真理子理事長(撮影・伊藤笙子)
 アメフト部の薬物問題を発端とした一連の問題に関して会見の冒頭で頭を下げ謝罪する日大・林真理子理事長(撮影・伊藤笙子)
 アメフト部の薬物問題を発端とした一連の問題に関して会見を行う第三者委員会答申検討議会・久保利英明議長(撮影・伊藤笙子)
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 日本大は4日、違法薬物問題で3人の逮捕者が出たアメリカンフットボール部の改善計画などについて都内の大学本部で会見を開き、林真理子理事長(69)らが出席した。林理事長は同部の廃止方針については理事会の継続審議中であるとし、個人の考えは明かさず。自身の進退については「改革に全力を注ぐ」と辞任を否定した。

 2時間45分の会見中、硬い表情は崩れなかった。アメフト部の薬物問題で公式に対応するのは、8月8日の会見以来118日ぶりだった林理事長。冒頭では事件と大学の対応の混乱について「改めておわび申し上げます」と頭を下げた。

 競技スポーツ運営委員会は、部の廃止方針を示している。再発防止検討委員会の益子俊志委員長は、薬物が部の寮内で使用され、集団的だった可能性があることから「一般学生の安全を担保できない」と方針の理由を説明。林理事長は「理事会を経ないと決定ではない」としつつ「まだ継続審議中。私の考えはご容赦していただきたい」と、明確な姿勢を示すことは避けた。

 一連の問題で、林理事長は減俸処分を受けた。辞任の考えはなかったのかを問われると「何度か考えたこともございますけど、まだ改革の途中」と否定。地位にとどまるのは第三者委員会の報告を受けての判断とし「改革に全力を注ぐ。それを成し遂げないといけないという気持ちが強い」と決意を示した。

 一方で、学生への影響に関する質問には、感情を抑えきれない場面も。執行部内の争いが露呈したこともあって「学生にこういうものを見せるのはつらい。ざんきの念に堪えない」と声を震わせた。「日大新聞」の学生記者から「いち学生としてあきれる気持ちでいっぱい」などと質問されると「本当に申し訳ない」と消え入るような声で謝罪した。

 問題が表面化する前の7月には、大学改革の状況を「6合目」としていた林理事長。同じ質問に「何合目というよりも、富士吉田の駅についたところ。これからバスに乗っていかないといけない」と表現し、出直しを認めた。失われた信頼を取り戻す道のりは容易ではない。

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