坂本花織、昨年5位の“鬼門”突破へSP首位発進「明るい気持ちで挑めている」 今季世界最高「最後まで集中できたのが鍵」
「フィギュアスケート・GPファイナル」(8日、北京)
女子ショートプログラム(SP)が行われ、22年北京五輪銅メダルで世界選手権2連覇中の坂本花織(23)=シスメックス=が今季世界最高の77・35点でSP首位発進し、初優勝へ勢いに乗った。
世界女王が、初のタイトル獲得へ躍進した。坂本はダブルアクセル(2回転半ジャンプ)、3回転ルッツ、フリップ-トーループの連続3回転と、全てのジャンプを成功。ドラマ「コウノドリ」のテーマに合わせてしっとりと舞った。今季世界最高での貫禄の首位発進に「自分なりにベストな演技ができた。すごく満足」と笑った。
昨年大会はSPで首位発進しながら、フリーで最下位の6位に沈み、総合5位。「去年はファイナルまでは気持ちがどうしても上がりきらなかったり、(銅メダルを獲得した)オリンピックのあとで、『次何に向かって頑張ればいいんだろう』っていう期間だった。すごく悔しい思いをした。(今季は)明るい気持ちで挑めているのでそれが全然違うし、いい方向に向かえている」。今季はGPシリーズ2連勝。GPファイナルの“鬼門突破”へ心身共に好調を維持している。
SPは「最後まで自分の演技に集中してできたのが鍵だったんじゃないかな」と納得の演技につなげた。主要国際大会で唯一手にしていないGPファイナルのメダル。9日のフリーへ、「本当にここから勝負。自分に勝つしかない。頑張るぞ!」と、自身に喝を入れた。