関西大学ラグビー 同大が完勝で降格回避 宮本監督「悔し涙とうれし涙、両方」

 「関西大学ラグビー・入れ替え戦、同大62-21大体大」(9日、天理親里競技場)

 リーグ戦で7戦全敗を喫し、Aリーグ(1部相当)最下位の同大がBリーグ(2部相当)1位の大体大に62-21で完勝。Aリーグ残留を決めて、史上初のBリーグ降格を回避した。気迫で上回った同大は前半から攻守で圧倒、8トライを奪う猛攻でシーズン最後に本来の実力を見せつけた。また、Aリーグ7位の摂南大も龍谷大に69-12で大勝し、Aリーグ残留を決めた。

 関西学生ラグビーの雄が土壇場で踏ん張った。もし負ければ史上初のBリーグ陥落が決まる一戦。1911年の創部以来、最大のピンチを乗り越え、宮本啓希監督、山本敦輝主将(4年)はともにこみ上げる感情を抑えることができなかった。

 「悔し涙とうれし涙、両方の感情がありました。ただ、キャプテンの顔を見たときは“報われてよかった”と」と指揮官。敗戦が続く苦しいシーズンでもチームを鼓舞してきた山本主将も「同志社を守る戦いが全員で出来た」と胸を張った。

 開始10分に先制トライを決めた岩本総司(2年)が計3トライの活躍。SO嘉納一千(4年)が10本のキックを全て成功と、潜在能力の高い選手たちが存分に能力を発揮した。山本主将は「伝統のプレッシャーに押しつぶされず、全力でラグビーを楽しんでほしい」と後輩へエールを送った。

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