青学大・原監督「一区から先頭を譲るようでは私の心が折れる」勝利の方程式は「ネガティブなら30秒以内。ポジティブなら1分以上離す」
来年1月2日、3日に行われる第100回東京箱根間往復大学駅伝のチームエントリーが11日、発表され、都内で記者発表会が行われた。2年ぶりの総合優勝を目指す青学大の原晋監督(56)は、毎年恒例の作戦名をテレビカメラの位置を確認しながら高らかに宣言した。
「やっぱり負けると面白くありません!『負けてたまるか大作戦』」
総合2連覇を狙った前回大会は総合3位。今季は出雲駅伝5位、全日本大学駅伝2位とライバル駒大に苦汁を飲まされ続けている。その悔しさをストレートに言葉に込めたのが今回の作戦名だ。
「駒沢大学は史上最強軍団だと認めざるを得ない。ただ同じ大学生が戦っているわけですから、そう簡単に後ろに回るわけにはいかない」とし、「駒沢大学は(前回の)箱根駅伝4区から出雲、全日本と計21区間で先頭を走っている。今回も一区から先頭を譲るようでは私の心も折れますので、前半から“負けてたまるか”というような思いですね」と命名意図を明かした。
指揮官が描く勝利の方程式は2つ。「ネガティブな思考では全区間30秒以内でずっと追いかけること。ポジティブなら、どこかの局面で1分以上離すことができれば勝利が見えてくる」と分析。「今の大学の上位陣は非常に強い。トップ選手は1分以上あれば走りきる」と語った。
来年は原監督就任20周年の節目でもある。「通過点。箱根駅伝は101回、102回と続いていきます」としつつ、「いつのまにか監督歴20年、3番目に長い監督歴となりました。当時は出場を目指して頑張っており、今日は優勝しか求められない大学に成長した」としみじみ。「やはり目標とすべきところは優勝で頑張っていきたい」と力を込めた。
青学大は佐藤一世(4年)、山内健登(4年)、太田蒼生(3年)若林宏樹(3年)、黒田朝日(2年)ら主力を登録。主将の士貴勇斗(4年)は外れた。原監督は「各世代にエース級のランナーがいる。佐藤、太田、黒田。キーマンはこの3人と箱根は山上り、下り」とポイントを挙げた。