元寺尾の錣山親方死去にまな弟子阿炎は涙 声詰まらせ「父親のような広い心でずっと守ってくれた」前夜は横に寝て一緒に過ごす

 親方の突然の死に心境を語る阿炎(撮影・出月俊成)
 弔問客を見送る阿炎(右)と立田川親方(撮影・出月俊成)
 弔問に訪れた芝田山親方(左)を見送る阿炎(右)と立田川親方(右から3人目)=撮影・出月俊成
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 日本相撲協会は18日、元関脇寺尾の錣山親方(本名・福薗好文さん)が17日午後8時27分、うっ血性心不全のため、都内の病院で死去したと発表した。60歳。

 死去から一夜明け、まな弟子の小結阿炎が都内の錣山部屋前で取材に対応した。危篤の知らせを受けた17日に、大阪・堺巡業を休場して帰京。臨終の瞬間に立ち会った。「師匠の最後にも立ち会えましたし、安らかにという感じだったのでよかった」と振り返りつつ「今までも何回か(具合が悪い時が)あって。僕的には鉄人だと思っていた。それでもやっぱりかなわなかった。泣くと怒られるので我慢したけど、ちょっと耐えきれなくなって」と目を赤くした。前夜は部屋に戻った師匠の横で寝て過ごしたという。

 入門から10年。自身の不祥事などもあった中で手塩にかけて育てられただけに「親みたいに接してくれましたし、たくさんの愛をいただいた。厳しくもしてもらったし、迷惑ばっかりかけても、父親のような広い心でずっと僕を守ってくれた.一つ一つが本当にこの人についていきたいと思えるような行動が多かった」と思いがあふれた。

 昨年の九州場所で初優勝を飾ったが「あの人を超えたいって言ってますけど、本当に全然いまだに背中すら見えない。もっともっと大きくならなきゃいけない」と師匠の偉大さは変わらない。しこ名は錣山親方の幼少期の愛称が由来。「師匠を超えることをしないと、師匠の名前も自分の名前も広まらない。そういう部分でも誰も忘れられないようにしたい」と目を赤くしながら誓いを口にした。

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