琴ノ若 寺尾さんの助言胸に大関獲りへ「いい報告ができるように頑張る」
大相撲の錣山親方(元関脇寺尾)が17日に亡くなったことを受け、19日に大阪府羽曳野市で行われた冬巡業では力士たちから悼む声が相次いだ。
大関貴景勝は「残念でしかない」と言葉を絞り出した。現役時代は激しい突っ張りと端正な顔立ちで抜群の人気を誇った錣山親方。「親方の世代の相撲に憧れ、力士になろうと思った。僕らも次の世代にそう思ってもらえるように頑張りたい」と責任感を口にした。
関脇琴ノ若は相撲一家に育った境遇が似ており、伸び悩んだ幕下時代に「今はきついけど、我慢しろよ」と諭されたという。初場所(来年1月14日初日・両国国技館)で大関昇進を目指す26歳のホープは「いい報告ができるように頑張る」と決意を新たにした。
錣山親方は日本相撲協会定年の65歳まで、4年余りを残していた。同学年でしのぎを削った春日野巡業部長(元関脇栃乃和歌)は「小気味のいい突っ張りで、ファイトあふれる人だった。定年までもう少しあるのに」と突然の別れを惜しんだ。