来年３月の世界選手権（カナダ・モントリオール）の代表選考会を兼ねたフィギュアスケートの全日本選手権は２１日に開幕する。２０日は会場の長野市ビッグハットで公式練習が行われ、女子で前回大会３位で、世界ジュニア女王の島田麻央（１５）＝木下アカデミー＝が、試合会場で順調な様子をうかがわせた。

　島田はフリーの曲かけで冒頭のトリプルアクセル（３回転半ジャンプ）を着氷。続く４回転トーループは回転が抜けたが、３回転ルッツ－３回転トーループを降りて立て直した。曲かけ後は４回転トーループに繰り返し挑戦し、着氷してみせた。

　島田は１２月上旬のジュニアグランプリ（ＧＰ）ファイナルでジュニアでは男女通じて日本勢初の連覇を達成した。ＧＰファイナルでは３回転半と４回転トーループの２本の大技を日本女子では初めて同時成功させる快挙も果たした。

　昨季のジュニアデビュー以来、国際スケート連盟（ＩＳＵ）公認の国際大会で８連勝を誇る１５歳は、今大会で初めてショートプログラム（ＳＰ）から３回転半を投入予定。「あまりトリプルアクセルを入れた練習をできていない。跳べる時の方が少ない」というが、「ショートからしっかり決めきりたい」と強く意気込んだ。

　優勝については「全日本女王はまだだなと思う。少しでも近づけるように自分の思う演技をしたい」と謙虚に話す。「去年は楽しめなかったので、今年は楽しんで思い切りできたら」と目を輝かせた。

　女子ＳＰは２２日１５時５２分から、女子フリーは２４日１７時から行われる。