元寺尾の錣山親方の通夜しめやかに “最後の後輩”鶴竜親方は瞳潤ませ「兄貴分だったし、自分の中ではもう1人の師匠という存在」
17日にうっ血性心不全のため60歳で死去した大相撲の元関脇寺尾の錣山親方(本名福薗好文さん=ふくぞの・よしふみ)の通夜が22日、東京都江東区の錣山部屋で営まれた。芝田山事業部長(元横綱大乃国)ら日本相撲協会関係者、大関貴景勝、関脇若元春ら関取衆、元大関でタレントの小錦八十吉、落語家の笑福亭鶴瓶、お笑いタレント・松村邦洋、プロ野球元阪神の下柳剛氏ら約800人が参列。元横綱貴乃花の花田光司氏、タレントの山田邦子らから供花が届けられた。
祭壇は波打つように白い花が敷き詰められ、遺影は2002年の引退後に撮影されたスーツ姿で腕組みする写真が飾られた。入門時から錣山親方の弟弟子だった鶴竜親方(元横綱)は「寂しいのと悲しいのと、早過ぎましたね」と沈痛な面持ち。「僕は最後の後輩。兄貴分だったし、自分の中ではもう1人の師匠という存在でもあった。先代(故井筒親方)によろしくお願いしますと(声をかけた)」と目を潤ませた。
同じ一門の二所ノ関親方(元横綱稀勢の里)は「小さい時からのスター。いろいろなアドバイスもしていただいた。不撓(ふとう)不屈の精神を習ってこれからも指導していきたい」と感謝。芝田山親方は「寂しいね。同年代ですから。本当に寝ているようだった」と悲しんだ。
告別式は23日に同所で執り行われる。