阿炎が巡業に復帰 元寺尾の錣山親方告別式から一夜「これからしっかりしなきゃいけない」弔いの初場所へ「気にはしますけど、頑張らなきゃいけないのは変わらない」

 冬巡業に復帰し、土俵入りをする阿炎(左)
 冬巡業に復帰し、土俵入りをする阿炎
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 大相撲の冬巡業が24日、栃木県栃木市で行われ、小結阿炎(錣山)が参加した。17日に師匠の錣山親方(元関脇寺尾)がうっ血性心不全のため60歳で死去。阿炎は同日の大阪・堺巡業から20日の兵庫・尼崎巡業まで休場していた。稽古には姿を見せなかったものの、土俵入りでは温かい拍手を浴び、取組にも参加した。

 16日の広島・福山巡業以来8日ぶりの巡業復帰。号泣した23日の告別式から一夜明け「これからしっかりしなきゃいけない。師匠がいない分、(部屋を継承する)立田川親方と話し合って、しっかり部屋の子たちを引っ張っていけたら」と気丈に語った。師匠の死から1週間。目まぐるしい日々が続いただけに「巡業が終わって線香をあげながら、その時に話ができたら」と、気持ちを整理するにはまだ時間が必要な様子だった。

 通夜や告別式には、錣山親方の人柄を表すように多くの人が弔問に訪れた。「自分も軽々しく師匠を超えるとか言っていて、本当に高い目標だと思ったし、改めて頑張ろうと思います」と師匠の偉大さを改めて痛感した。

 初場所(来年1月14日初日、両国国技館)は弔いの場所となる。それでも、阿炎は「師匠だったら絶対に『気にせず、自分のできることを精いっぱいやれ。落ちこんだってしょうがない』って言うと思うので、1月場所は何があるからじゃなく、ちゃんと相撲に向き合っていきたい。気にはしますけど。無理ですけどね。それでも、頑張んなきゃいけないのは変わらないことですから」と極力自然体で臨む構え。自分らしい全力の相撲を天国の師匠に届ける。

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