高校駅伝男子 外国人留学生なしの佐久長聖が大会新V 自称「7番手」5区佐々木が51年ぶり区間新
「全国高校駅伝」(24日、たけびしスタジアム京都発着、男子=7区間)
男子は佐久長聖(長野)が大会記録を10秒更新する2時間1分00秒の大会新で6年ぶり3度目の優勝を飾った。5区の佐々木哲(2年)が8分14秒で区間新記録を51年ぶりに更新するなど安定した走りを見せた。女子は神村学園(鹿児島)の5区のアンカー、カリバ・カロライン(3年)が仙台育英を最後のトラックでかわし、逆転で5年ぶり2度目の優勝を果たした。
自称「7番手」の2年生が大仕事をやってのけた。5区・佐々木が、第23回大会(1972年)に小出(新潟)の浅井利雄が出した8分22秒の大会記録を、8秒も更新した。チームとしても昨年倉敷がマークした高校新記録を塗り替え、「倉敷との差を広げるために走ったが、22秒台は意識した部分でもある」と笑顔をはじけさせた。
5000メートル走13秒台が数多くそろうチーム内で佐々木は14秒台。10月までは貧血などに悩まされたが、生活を見直すことで成績が上昇。「速いチームメートと走れて本当に幸せ」と走る喜びを取り戻し、11月末に都大路のメンバーをつかんだ。
昨年は3区で、当時3年のエース・吉岡大翔が倉敷のキバティに抜かれたことも響き2位。外国人留学生なしのメンバーで勝ち切った高見沢勝監督(42)は「留学生を特別視するのではなく、駅伝だからこそ勝負できるのが楽しい。留学生がいるからわれわれも頑張れる」とチーム力の結晶に表情を緩めた。