バドミントン 桃田が快勝発進 A代表欠場相次ぐ全日本に「僕が盛り上げられるなら全力で盛り上げたい」
「バドミントン・全日本総合選手権」(26日、武蔵野の森総合スポーツプラザ)
男子シングルス1回戦が行われた。2大会連続6度目の優勝を狙う21年東京五輪代表の桃田賢斗(NTT東日本)は、西野勝志(東海興業)を2-0(21-12、21-14)で下した。
立ち上がりを慎重に攻めると、4-4から一気に9連続得点。最後は相手が動けないほどの強打を放ち、第1ゲームを奪った。第2ゲームも主導権を握り続けて快勝発進。「体感的にシャトルは遅くて、(空調の)風も気にならなかった。良い手応え」とうなずいた。
ワールドツアーを転戦するA代表にとって12月末は、疲労がピークに達して負傷者も多い時期。そのため全日本総合選手権は、毎年欠場が相次いでいる。
今大会も混合ダブルスの渡辺勇大、東野有紗組(BIPROGY)、女子シングルスの山口茜(再春館製薬所)、女子ダブルスの永原和可那、松本麻佑組(北都銀行)らが不参加。盛り上がりに欠ける大会となってしまってがいるが、桃田は「この大会が好きですし、優勝したい大会の一つ」ときっぱり。「簡単に欠場していい大会ではないし、僕が盛り上げられるなら全力で盛り上げたい」と頼もしかった。
18年、19年世界王者と無類の強さを誇った日本のエース。同年にマレーシアで不慮の事故に遭い、東京五輪は1次リーグ敗退に終わった。その後も苦しい時間が続き、現在の24年パリ五輪選考ランキングは、出場圏外の日本勢6番手の51位。2度目の夢舞台へ、黄信号がともっている状態だ。
ただ、11月に行われた熊本マスターズで8強、同月の韓国マスターズでは2年ぶりの国際大会Vを果たすなど状態も上がってきている。「負けたいと思ってコートには立っていない。『絶対勝つ』という強い気持ちを持って、あまり先は見ずに一つ一つ楽しくできれば。自分にできることを全部出す。やっぱり後悔する試合が一番もったいないので」。年内最終戦を連覇で締め、最高の形で五輪年につなぐ。
【男子シングルス優勝回数】
▽8回 小島一平
▽7回 銭谷欽治
▽6回 田児賢一
▽5回 桃田賢斗、舛田圭太