桃田、連覇でV6 「日本のエースを決める大事な大会」 黄信号灯るパリ五輪へ「全試合全身全霊」

 「バドミントン・全日本総合選手権」(30日、武蔵野の森総合スポーツプラザ)

 男子シングルス決勝が行われた。21年東京五輪代表の桃田賢斗(NTT東日本)が、渡辺航貴(BIPROGY)を2-1(21-12、17-21、21-11)で破り、2大会連続6度目の優勝を飾った。

 粘り強く足を動かした。第1ゲーム序盤は先行されたが、11-12の1点差に追い付くと、そこから10連続得点で逆転。第3ゲームは終始主導権を握り、的確なショットや得意のヘアピンショットで相手を前後左右に翻弄(ほんろう)した。

 勝利の瞬間は左拳を掲げてガッツポーズ。大会2日前に発症した背中の痛みも耐えながら、6度目の日本一に立ち「自分の中では日本のエースを決める大事な大会。この大会に懸ける思いは強いと思うし、そこがコートに気持ちとして表れたんじゃないかな。優勝できてうれしかったですし、たくさんの応援をいただけて気持ちよかった」と笑顔をはじけさせた。

 18年から2年連続で世界選手権を制すなど、無類の強さを誇った日本のエース。しかし19年にマレーシアで不慮の事故に遭い、右手眼窩(がんか)底骨折などの大けがを負った。その影響で東京五輪は1次リーグ敗退。今季も腰の負傷などに苦しみ、24年パリ五輪選考ランキングは出場圏外の日本勢6番手の51位。2大会連続の五輪出場には、黄信号がともっている状態だ。

 「正直五輪レースは厳しい部分ある。パリ五輪は出たいですし、出たい気持ちもある」とした上で「出られなかったとしても僕のバドミントン人生はそこで終わりではない。試合に出る限りは全試合を全身全霊でトライしていけたら」。完全復活の道は険しくとも、夢舞台は諦めない。日本のエースが五輪へ向けてあらがい続ける。

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