箱根駅伝直前にインフル&虫垂炎も区間賞、青学大4区佐藤一世「心折れたが恩返ししたかった」原監督も驚き「普通走れない」

 青学大・若林宏樹にたすきを渡す青学大・佐藤一世(撮影・金田祐二)
 往路優勝のゴールテープを切る青学大・若林宏樹(撮影・伊藤笙子)
 往路優秀を決めご機嫌の青学大・原晋監督(撮影・伊藤笙子)
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 「箱根駅伝・往路」(2日、大手町~箱根町芦ノ湖駐車場)

 王座奪還を狙う青学大が5時間18分14秒の往路新記録で2年ぶり6度目の往路優勝を飾った。2位の駒大に2分38秒差をつけた。2区で駒大に続く2位に浮上し、3区で逆転し首位に立つと、4区佐藤一世(4年)は12月のインフルエンザ感染、虫垂炎という直前のアクシデントを乗り越え、区間賞の快走で突き放した。

 佐藤は12月上旬、インフルエンザで5日間寝込み、練習復帰早々に今度は激しい腹痛に襲われ、「虫垂炎」と診断された。軽度のため手術は免れたが、計10日ほど練習から遠ざかった。箱根本番に間に合わないという焦燥感に襲われたが、原晋監督からは「大丈夫」と背中を押してくれたといい、その言葉を信じて最後まで調整。最後の箱根路に起用され、区間賞の快走で恩に応えた。

 佐藤は「この1年間、箱根で優勝することだけを目標に練習してきて、自分としても自信があった。(3区までに)いい位置で持ってきてくれたので、自分は2位と引き離せた。しっかり区間賞で終われて良かった」と胸を張り、「12月にインフルエンザと虫垂炎で心が折れたが、周りに支えられてスタートラインに立てた。絶対に走りで恩返ししたかった」と汗を拭った。

 佐藤からタスキを受け、駒大との差を広げた5区若林宏樹(3年)は「佐藤さんの魂の走りに力をもらった」と振り返った。教え子の執念の走りに、指揮官は「佐藤は12月ほとんど練習してなくて、出場も難しい状態からよく走った。インフルエンザの後に虫垂炎ですよ?普通だったら走れない」と驚きをもってたたえた。

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