日本山岳・スポーツクライミング協会が１３日、都内で２０２３年シーズンの表彰式を行った。昨年の世界選手権で３位に入り、２４年パリ五輪に内定した女子の森秋彩（２０）＝筑波大＝ら１３人が優秀選手賞を受賞。「表彰や賞をもらうことは自信になるし、すごいうれしい」と喜びを語った。

　２００３年生まれの２０歳。「スポーツ界にいるだけだと、学べることは限られてくる」と広い視野を持ち、パン屋さんでアルバイトを始めたという。お気に入りは塩パンとコッペパン。「競技力が高いだけではなくて、人間力のある人に成長できたら」。アスリートの枠にとどまらず、１人の新成人として頼もしく語った。

　また成人式にも出席し、振り袖姿でジムにあいさつ。「スポーツに打ち込んでいられるのは、自分の実力だけじゃなくて、環境を整えてくれている人のおかげだなと成人式で感じられた。この気持ちはずっと持ち続けたい」と、周囲のサポートへの感謝を再確認した。

　勝負のパリ五輪までは約半年。「選手一人一人が輝かしく思えた」と、憧れた東京大会と同じ舞台に次は自分が立つ。「今のまままっすぐな気持ちで突き進んで、本番を迎えられたらいいかな」と力を込めた。