豪ノ山“因縁”豊昇龍に雪辱の電車道 先場所で長~い立ち合いの末に黒星も「特に意識は」

 豊昇龍(手前)を攻める豪ノ山
 厳しい表情を見せる豊昇龍(撮影・佐々木彰尚)
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 「大相撲初場所・5日目」(18日、両国国技館)

 平幕豪ノ山が全勝だった大関豊昇龍を寄り切って2勝目を挙げた。昨年九州場所で立ち合いでじらされて敗れた因縁の相手に、会心の相撲で雪辱。新三役昇進へ、反攻の白星をつかんだ。横綱照ノ富士は北勝富士を下して1敗キープ。綱とり挑戦の大関霧島は阿炎に辛勝し、連敗を免れた。全勝は関脇琴ノ若と平幕朝乃山の2人。1敗で照ノ富士、霧島、豊昇龍ら8人が続く。          

 豪ノ山はしっかりと両手をついて待った。さすがにもう、長々とじらされることはない。後から手をついて立った豊昇龍の懐に抜群のタイミングで飛び込むと、自慢の馬力が爆発した。左上手をとられてもお構いなしに右を差して前進し、一気の寄り切り。どよめきと歓声の中、堂々と胸を張った。

 先場所の対戦では、右手をついて待つ豪ノ山に豊昇龍が手をつかず、約90秒間もにらみあう異例の状況が発生。じらされた挙げ句に、押し出されて敗れていた。そんな因縁の相手に見事なリベンジ。それでも「足も出たのでよかった。(立ち合いは)特に意識はしなかった」と、あくまで淡々と振り返った。

 場所前は所属ではない二所ノ関一門の連合稽古に参加するなど、積極的に出稽古。霧島とは連日10番以上とった。豊昇龍とは出羽海一門の連合稽古で9番とって2勝。「前に出たら勝負できる」と手応えもつかんでいた。

 新入幕を挟んで十両から7場所連続勝ち越し中。前頭3枚目まで番付を上げ、三役昇進を今年の目標に掲げる。八角理事長(元横綱北勝海)も「いい馬力をしている」とうなった大関撃破。野武士のような25歳は「まだまだ全然。気を引き締めてやっていかないと」と“雪辱星”にも浮かれず先を見据えた。

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