競泳 大橋悠依が笑顔V「久しぶりに表彰台の真ん中に立てた」 五輪イヤー400個人メドレー初レース
「競泳・北島康介杯」(20日、東京アクアティクスセンター)
女子400メートル個人メドレー決勝が行われ、21年東京五輪2冠の大橋悠依(イトマン東進)が、4分39秒25で優勝した。昨年の世界選手権代表の成田実生(金町SC)は、4分45秒36で5位だった。
テンポよくストロークを刻んだ。大橋は前半200メートルを成田に次ぐ2位で折り返すと、第3泳法の平泳ぎから猛追。250メートル地点でトップに立ち、最後まで逃げ切った。若手が台頭し、近年は頂点を譲ってきた400メートル個人メドレー。まだ課題は残るが「久しぶりに表彰台の真ん中に立ててうれしい」。素直に笑みがこぼれた。
これまで五輪女王として注目されるプレッシャーもあり、1本のレースに一喜一憂することも多かった。そんなとき今井月(バローHD)ら周囲の仲間から言葉をかけられた。「取るもの取ったからいいじゃないですか」。少し投げやりな言葉にも聞こえるが、大橋が肩の力を抜くには効果的だった。
「確かに。これ以上何かを得なきゃいけない物はないか」。今ではレースをいい意味で重く考えず「楽しんで自分の好きな感覚の泳ぎをしたい」と思えるようになったという。
国際大会派遣選考会(3月17~24日、東京アクアティクスセンター)までは、約2カ月。昨年の世界選手権(福岡)は同200メートルに絞ったが、今回は状態によっては同400メートル出場も視野に入れる。「自分のやるべきことをやって、3月にいいレースができるように」。2度目の五輪出場を見据え、大橋が最善を尽くす。