綱とり霧島 中日で痛恨2敗目 ショックの色ありあり土俵下で視線うつろ 支度部屋では“取材拒否”

 「大相撲初場所・8日目」(21日、両国国技館)

 綱とりに挑む大関霧島が平幕翔猿に押し出され、2敗に後退した。1場所15日制が定着した1949年夏場所以降に昇進した横綱で、直前場所の中日までに2敗したのは5人。状況は厳しさを増してきた。横綱照ノ富士は竜電を、大関豊昇龍は北勝富士をそれぞれ下し、2敗を守った。全勝だった平幕朝乃山は玉鷲に敗れて土。不戦勝の関脇琴ノ若、平幕の阿武咲と大の里を含む4人が1敗でトップに並んだ。

 最高位への道のりは、やはり容易ではない。綱とり場所の折り返しで、霧島が痛い2敗目だ。くせ者・翔猿と張り手交じりの突っ張り合いになると、まともに引いて墓穴を掘り、一気に押し出された。負け残りの土俵下ではうつろな視線を落とし、ショックの色がありあり。支度部屋でも取材を断った。

 幕内対戦成績は過去7勝7敗。この日の朝稽古では「途中で引いたり焦ったりして何かやっちゃうと、相手はいろんな技を持っている」と話していた。わかっていたのに、最悪の展開にハマってしまった。

 データ的には暗雲が垂れ込めてきた。1場所15日制定着以降に昇進した横綱33人のうち、直前場所の中日までに2敗したのは5人(朝潮、柏戸、玉の海、3代目若乃花、武蔵丸)のみ。残り7日間にかかる重圧が増すことは間違いない。

 幕内後半戦の藤島審判長(元大関武双山)は「怖々とり過ぎたのかな。今日も力負けしたわけではい。切り替えてくるのでは」と巻き返しを予想し、綱とりへの影響には「それは(佐渡ケ嶽)審判部長に聞いてください」と言及せず。八角理事長(元横綱北勝海)は「これからの1週間、圧倒的な相撲で勝っていくことだ」と求めた。元来、霧島は後半に調子を上げてくるタイプ。真価が問われる戦いが始まる。

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