逆転五輪狙う伊藤美誠「全て出し切る」最終決戦の全日本選手権へ決意「優勝が1番の目標」残り1枠、平野美宇と一騎討ち

 会見で抱負を語る伊藤美誠(撮影・開出牧)
 会見で質問に笑顔で答える伊藤美誠(撮影・開出牧)
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 「卓球・全日本選手権」(24日、東京体育館)

 女子シングルスで、26日の4回戦から出場する東京五輪代表の伊藤美誠(23)=スターツ=が会場で会見を行い、「全日本で優勝したいのが1番の目標。まずは自分にできることを全て出し切って優勝するのが1番自信になるし、1番目標にしているものです」と決意を込めた。今大会はパリ五輪代表選考の最終対象大会。3大会連続の五輪が懸かる大一番となるが、「他の選手のことは考えてない。まずは自分ができることを全てやって、優勝するという思いでやっている」と強調した。

 五輪代表レースで現在3番手の伊藤は、2番手の平野美宇(23)=木下グループ=を34・5点差で追っており、残り1枠のシングルス代表を逆転をつかむには最低でも8強以上が必須。2年間の代表争いの総決算となるが、平野とは別ブロックに入ったため決勝までは当たらない。伊藤が逆転切符をつかむには今大会で34・5点差を覆さなければならず、平野が決勝に進出すれば自力での五輪切符が消滅するだけに「正直、優勝しても決勝の相手が平野選手だったら(代表は)平野選手なので。まずは、誰が相手でも優勝するっていうのが目標です」と自身の戦いだけを見据えた。

 コンディションについては昨年末に咳に悩まされ、肋骨(ろっこつ)も痛めていたというものの、今大会には間に合ったと説明。「すごく今いい感じ。(昨年12月の)WTTからぜんそく手前くらい咳が出ていて、肋骨(の痛み)が危なかったりしたが、ギリギリ耐えた。今は一番調子が良い。自分でもよくここまで合わせられたと思う」と笑った。

 初戦から難敵ぞろいで、準決勝まで進めば、世界ランク15位のスーパー中学生、張本美和(15)=木下アカデミー=と対戦する可能性も高い。かつては全日本選手権2年連続3冠も達成したこともある第一人者は「(全日本に)小さい頃から出てきて、何度か優勝して、(最終日の)準決勝、決勝の舞台で赤マットと(試合コートが)1台で試合できるのが自分の中では好きな瞬間。だからこそ、初日(26日)の3試合もすごく大事なるし、全てがとても大事な試合なので、楽しみたいです」と語った。

 ◆パリ五輪代表選考ポイント女子上位5人

(1)早田ひな=790・5点

(2)平野美宇=486点

(3)伊藤美誠=451・5点

(4)木原美悠=354点

(5)張本美和=330・5点 

 ◆全日本選手権の選考ポイント配点

 優勝=120点、準優勝=100点、3~4位=80点、5~8位=50点、ベスト16=20点、ベスト32=10点

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