冬季五輪、岐路に立つ100周年 開催コスト増、気候変動の影も

 【ジュネーブ共同】冬季五輪は、1924年にフランスで行われた第1回シャモニー大会の開幕から25日で100周年。当時16カ国から258選手が参加した雪と氷の祭典は、2022年北京大会では91カ国・地域の約2900人に膨れ上がった。近年は巨大イベントとなった一方で、開催地のコスト増に悩まされ、招致熱が冷え込む。気候変動も影を落とし、岐路に立たされている。

 夏季五輪から28年遅れ、当初「国際冬季競技週間」の名称で試験的に行われた第1回はフランスが主催、大会は成功裏に終えた。

 回数を重ね、新たなファン層の開拓にも着手。98年長野大会で若者に人気のスノーボードを新採用するなど種目数は増加傾向で、テレビとデジタルを通じた北京大会の視聴者数は20億人を超えた。IOCのデュビ五輪統括部長は「常に変化する状況に適応してきた」と強調した。

 ただ、近年は大会を巡る課題が尽きない。巨費に市民の視線は厳しく、招致から脱落する都市が相次ぐ。IOCは既存や仮設の施設活用を推奨し、他都市や隣国との分散開催も容認した。

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