大の里 豊昇龍に敗れ「うまいっすね」 12日目は横綱照ノ富士戦「胸を出してもらうつもりで」

 「大相撲初場所・11日目」(24日、両国国技館)

 大関豊昇龍(立浪)が新入幕の大の里(二所ノ関)との2敗対決を下手投げで制した。1学年下の大器との高校時代以来の対戦で、番付の重みを示す快勝。2度目の賜杯へ弾みとなる白星で、トップを1差で追走する。

 試練の大関戦だった。大の里は今場所何度も見せた強い圧力で、豊昇龍に当たった。だが、馬力で押し切れない。右を差されてまわしを取られると、懸命に前に出たが、下手投げになすすべなく屈して、連日の黒星。上位陣の力を痛感したように、土俵下で天を仰いだ。

 花道を引き揚げた直後に、通路脇のモニターで自身の映像を見て首をかしげる。10日目の関脇琴ノ若戦に続き、またも役力士の厚い壁にはね返された。ただ、支度部屋で報道陣に囲まれると「うまいっすね。難しいっすね」と取組を振り返り、どこか充実感さえ漂わせた。

 新入幕、ましてやざんばら髪の力士が、大関と同じ土俵に立てることは光栄なことだ。「自分の力が通用するかどうか、本当に思いきってやるだけ」。試練はまだ終わりじゃない。10日目から関脇、大関と来て、12日目は横綱照ノ富士と結びの一番を取る。

 新入幕力士が横綱と対戦するのは14年秋場所の逸ノ城以来で、横綱が力士の最高位と明文化された1909年2月以降10人目となる。大の里は「胸を出してもらうつもりで。(相手は)横綱なんで光栄なこと」と真っ向勝負でぶつかるだけだ。

 「2日続けて自分の力を出し切れていない」と反省するが、得られるものも多いはず。経験を糧に、23歳の大器は成長していく。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

スポーツ最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(スポーツ)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス