卓球 “美宇の妹”平野亜子、初出場の全日本で堂々2勝「父を超えてうれしい」五輪切符争いの姉にもエール「勝ってパリに出場して」
「卓球・全日本選手権」(24日、東京体育館)
東京五輪代表の平野美宇(23)を姉に持つ平野亜子(19)=都留文科大=が、一般の部の女子シングルスに初出場した。
3回戦は岡田琴菜(愛知工大)に2-3で惜敗したものの、初の大舞台で堂々の2勝。父・光正さんが選手時代に挙げた全日本での1勝を超えることが目標だったが、強豪大学の選手を破って達成し、「お父さんの記録を超えるって伝えていたので、達成できてすごくうれしいです。昨日(父の1勝に並んだ)ご褒美で焼き肉を食べに行きました。パパ超えのご褒美ももらいたいです」と声を弾ませた。
平野三姉妹の三女で、幼少期から好きだったという英語の勉強をするため、昨春から都留文科大に進学した。山梨県中央市の自宅から都留市の大学まで、電車を乗り継いで片道2時間かけて通学。授業を終えて夜9時に帰宅することもあるが、そこから毎日欠かさず1時間練習し、さらにコーチとともに1時間の個人練習を続けている。朝も5時半に起床し、自分で弁当をつくって6時半に出発する日もあるというハードな日々だが、「大変ですけど、練習してきたことを試合で使えてうれしい」と胸を張った。
コーチとしてベンチに入った母の真理子さんは感激した様子で「(3回戦は)結果的に負けたけど、相手は実力者なので、過去の実績からいったら素晴らしい。亜子は120%、200%出した結果だったと思う。褒めてあげたい」と目尻を下げた。卓球と同様に学業にも力を入れている亜子は「いつか海外にも留学してみたい」と夢を持つ。
また、長姉の美宇は現在、パリ五輪代表を争って、最終決戦の全日本選手権(26日の女子シングルス4回戦から出場)を控えている。年末年始に家族で温泉旅行に行ったという亜子は「姉は今、選考ポイントが他の選手(伊藤美誠)とすごい僅差なので、これで勝ってポイントを取って、パリ五輪に出場してほしいです」とエールを送った。