平野美宇 五輪代表争い最終決戦を前に“パンチライン”連発「ネットを挟んだ格闘技」「自分の人生は自分でコントロール」 卓球全日本選手権
「卓球・全日本選手権」(25日、東京体育館)
パリ五輪代表を争っている平野美宇(23)=木下グループ=が、今大会初戦となる女子ダブルスに張本美和(15)=木下アカデミー=とのペアで出場したが、5回戦で笹尾明日香、麻生麗名組(日本生命)に2-3で敗れた。
今大会がパリ五輪代表選考の最終対象となるシングルスは、26日の4回戦から登場する。平野は記者会見で最終決戦に向けた決意を明かしたが、「どちらが勝っても負けても誇らしい」「ネットを挟んだ格闘技のつもりで戦う」「自分の人生は自分でコントロールする」など“パンチライン(名言)”を連発した。
普段通りの淡々とした口ぶりながら、情感豊かな言葉選びに、最終決戦に向けた心身の充実ぶりがのぞいた。以下は主な一問一答。
-五輪選考は最終決戦になる。
「全日本だが、選考も兼ねているので私にとっては選考会みたいだが、こんなに緊張する全日本はこれからきっともうないと思うので、いい意味で楽しんで、明日から1戦1戦頑張っていきたい」
-シングルス代表に懸ける思いは。
「東京五輪(平野は団体戦代表で出場)が終わってから、(シングルス代表)2枠を目指してやってきたので、本当に選考の集大成だと思う。明日はそういう意味でも、1試合ずつ決勝戦の気持ちで頑張りたい。でも(日本一を争う)全日本でもあるので、いい意味で楽しんで、ドキドキを味わいたいなという風に思う」
-伊藤と争うことについて。
「1人は落ちて、1人は(パリ五輪に)行けることになると思うが、(お互い)23歳という年で、ここまで伊藤選手も結果を出してきている選手なので、そんな選手と戦えることを誇りに思って。その上で、どちらが勝っても負けても誇らしいことには変わりがないので、その気持ちを忘れずに1回ずつ戦っていきたい」
-今大会を勝ち抜いていく上で大切にしたいプレーなどは。
「技術にはかなり自信があるが、それに頼らず、それをどうやって発揮するかがすごく大事。明日は試合なので、相手と対戦する気持ちで、勝負するというか、ネットを挟んだ格闘技くらいの気持ちで戦いたい」
-具体的な目標は。
「1つでも多く勝ち上がることが目標。まあ結果というよりは、五輪も自分で決める(優位な)立場にいるので、自分の人生を自分でコントロールするっていう意識を持って戦いたい」
五輪代表レースで現在2番手の平野は、34・5点と僅差で追う3番手の伊藤美誠と一騎打ちとなるが、それぞれ別ブロックに入ったため決勝までは当たらない。平野は決勝まで進めば、伊藤の成績にかかわらず五輪切符が確定となる。
◆パリ五輪代表選考ポイント女子上位5人
(1)早田ひな=790・5点
(2)平野美宇=486点
(3)伊藤美誠=451・5点
(4)木原美悠=354点
(5)張本美和=330・5点
【全日本選手権のポイント】優勝=120点、準優勝=100点、4強=80点、8強=50点、16強=20点、32強=10点