卓球 伊藤美誠がヒヤヒヤ16強進出、2戦連続フルゲーム激闘で4-3薄氷勝利 残り1枠のパリ五輪代表懸けた最終決戦、初戦から苦戦も

 気合の入った表情でプレーする伊藤美誠(撮影・吉澤敬太)
 5回戦を突破した伊藤美誠(撮影・吉澤敬太)
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 「卓球・全日本選手権」(26日、東京体育館)

 パリ五輪代表選考の最終対象大会となる女子シングルスの5回戦が行われた。残り1枠を争っている3番手の伊藤美誠(23)=スターツ=は、Tリーグでも活躍する出沢杏佳(専大)に0-2の劣勢から挽回し、4-3と勝利。逆転での五輪切符獲得には26日に行われる3試合を勝ち抜いて8強入りすることが必須だが、初戦の野村萌(デンソー)との4-3の激闘に続くフルゲームの逆転勝利で16強入りを果たした。

 負ければ終わりの壮絶なサバイバル戦。極限の緊張感の中、異質攻撃型を武器とする難敵の出沢に苦戦したが、執念で逆転勝ちした。第1ゲームを7-11、第2ゲームも8-11で取られて劣勢。しかし、第3ゲームで11-5と反撃を開始すると、吹っ切れたように思い切りのいい攻撃を繰り出し、第4ゲームは11-5、第5ゲームは11-6と3連続奪取。第6ゲームは9-11で落としたが、第7ゲームは11-1と圧倒して勝負を決めた。

 伊藤は最終決戦を前に「自分にできることを全て出し切って優勝するのが一番の目標」と語り、「初戦から強い選手ばかり。私の中では1回目から思い切ってやる状態ができる。全体の組み合わせを見たら、すごく面白い。一回一回勝ち切ることができたらいい。全てがとても大事な試合なので、楽しみたい」と決意を込めた。

 五輪代表レースで、平野と伊藤との差は大会前時点で34・5点。2年間の代表争いの総決算となるが、平野とは別ブロックに入ったため決勝までは当たらない。

 26日は4回戦から6回戦の計3試合が行われ、8強が決まる。伊藤が逆転で五輪切符をつかむには最低8強入りが必須で、26日のうちに敗退した場合は、その時点で平野の五輪切符が確定する。一方で平野が4、5回戦で敗退した場合は、伊藤が6回戦を突破して8強入りした時点で、伊藤が五輪代表に決まる。

 ◆パリ五輪代表選考ポイント女子上位5人

(1)早田ひな=790・5点

(2)平野美宇=486点

(3)伊藤美誠=451・5点

(4)木原美悠=354点

(5)張本美和=330・5点 

 【全日本選手権のポイント】優勝=120点、準優勝=100点、4強=80点、8強=50点、16強=20点、32強=10点

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