霧島 鮮やか二枚蹴り!2敗対決制した モンゴルで同じ柔道クラブ通った豊昇龍を「流れ」で一閃

 「大相撲初場所・13日目」(26日、両国国技館)

 綱とりがかかる大関霧島が大関豊昇龍との2敗対決を制し、トップに並んだ。母国・モンゴルで同じ柔道クラブに通ったライバルを、幕内では10年ぶりの決まり手となる二枚蹴りで粉砕。横綱照ノ富士に寄り切られて2敗となった関脇琴ノ若と、14日目に対戦する。2敗が照ノ富士、霧島、琴ノ若の3人で、豊昇龍は3敗に後退した。

 自然と体が反応した。今場所、何度も見せてきた真骨頂。左四つ右上手を許して寄られても、霧島は豊昇龍がバランスを崩した瞬間を逃さなかった。相手の右足に鋭く左足を一閃(いっせん)。豊昇龍の体が浮くように横転すると、一気に館内が沸いた。

 豪快な決まり手は二枚蹴り。幕内では2014年初場所9日目、時天空が翔天狼に決めて以来10年ぶりだった。霧島は「自分でどうしたのか覚えていない。流れで」。とっさの大技は、日頃の稽古のたまものと言えた。

 3歳下の豊昇龍とは、モンゴルで同じ柔道クラブに所属。自身が16歳で出会った頃の印象を「何かすごく面倒くさい人だった。ずっとしゃべっているし」と苦笑いで振り返る。ともに母国を飛び出し、大相撲でしのぎを削る仲に。「絶対負けないって、そういう気持ち。お互いに前を歩きたい」。そんな出世を競うライバルを、大一番で見事に刈り倒した。

 中日に2敗目を喫し、綱とりに黄信号が点灯後の5連勝で11勝目。「相撲はよくなかった」と反省しつつ「最後が一番大事。勝って終わったので」と前向きに捉えた。14日目はこちらも大関とりがかかる琴ノ若と激突する。2敗で3人が並ぶ状況にも「考えてない。やるしかない」と余念は排除。横綱の夢へ、最後の力を振り絞る時が来た。

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