五輪切符獲得の平野美宇、進退言及のライバル伊藤美誠に敬意「どんな結果でも素晴らしい選手」「すごい選手とみんな思ってる」

 赤江夏星(手前)にポイントを奪われる平野美宇(撮影・吉澤敬太)
 準々決勝で敗退となり、肩を落とす平野美宇(撮影・吉澤敬太)
 赤江夏星(手前)と対戦する平野美宇(撮影・吉澤敬太)
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 「卓球・全日本選手権」(27日、東京体育館)

 女子シングルス準々決勝が行われ、前日にパリ五輪シングルス代表を確実にした平野美宇(23)=木下グループ=は元インターハイ女王の赤江夏星(19)=デンソー=にフルゲームの末、3-4で惜敗した。8強で散り、大会最終日まで勝ち残ることはできなかった。

 歓喜から一夜明けたが、目の前には日本一を争うハイレベルな戦いが待っていた。勢いに乗る19歳の電光石火の攻撃に押され、フルゲームまで粘ったものの惜敗。「(昨日の歓喜から)切り替えたつもりだったが、選考会から急に全日本選手権になった感じで(勝つのが)難しかった。そこは力不足」と反省しつつ、「昨日までは心臓が張り裂けそうで苦しかった。代表を勝ち取れて、優勝できたら1番良かったが、最低限の目標は達成できた」と納得の表情だった。

 前日、6回戦で敗退し代表落選となったライバルの伊藤は、団体戦代表を辞退する可能性も示唆しながら「これで終われない気持ちもあるし、終わりたい気持ちもある」と今後のキャリアについても言及した。

 平野は同い年の胸中について「伊藤選手も23歳ですけど、15歳で五輪の舞台とか世界選手権に出たりして、普通の23歳よりもベテランというか、すごく追われる立場」と推しはかり、「まだまだ(これから)だぞっていうよりは、本当に苦しいこともあるので簡単には何も言えないが、どんな結果でも素晴らしい選手には変わりない。(今後のキャリアで)どっちを選択しても尊敬する選手ですし、すごい選手だということはみんな思っていると思う」と、敬意を込めて語った。

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