レスリング・石井亜海 五輪切符逃し号泣「まだパリがあるような気がする。本当になくなったんだな」 残り9秒89で逆転負け

 ラスト9秒でパリ五輪代表を逃し、号泣する石井亜海(撮影・伊藤笙子)
 石井亜海(右)をタックルしてポイントを奪う尾崎野乃香(撮影・伊藤笙子)
 パリ五輪代表を逃し、涙をこぼす石井亜海(撮影・伊藤笙子)
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 「レスリング・パリ五輪女子68キロ級代表決定プレーオフ」(27日、味の素ナショナルトレーニングセンター)

 女子6階級で唯一、パリ五輪代表が決まっていなかった68キロ級のプレーオフが行われた。世界選手権5位の石井亜海(育英大)が、世界選手権65キロ級覇者の尾崎野乃香(20)=慶大=に敗れた。

 その場から動けなかった。石井は第2ピリオド残り9秒89の場面で4-3とリードしていたが、尾崎の高速タックルからテークバックを許し、まさかの逆転負け。目の前に見えていた五輪切符が無情にも散り、うつぶせのまま泣きじゃくった。

 「まだパリがあるような気がする。本当になくなったんだな」

 五輪切符のかかった昨年の世界選手権は5位に沈んだ。同年12月の全日本選手権では初戦で尾崎に敗れ、この日のプレーオフまで持ち込まれた。14日に行われた東日本大学女子リーグ戦に出場して調整に務めたが、わずかに1ポイント届かなかった。

 2人は同年代で、幼少期からしのぎを削ってきた。「野乃香がめっちゃ嫌なやつだったら倒してやると思えるかもしれないけど、悪いやつじゃない。(プレーオフは)終わったんで、頑張ってと言いたいです」と石井。あふれる涙を拭いながら、夢を友に託した。

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