17歳坂本怜 全豪OPジュニア男子制覇 憧れの大坂、錦織に「近づけるきっかけに」
「テニス・全豪オープン」(27日、メルボルン)
ジュニアの部と車いすの部の男子シングルス決勝が行われ、ともに17歳の坂本怜(愛知・誉高)と小田凱人(東海理化)が初制覇した。第4シードの坂本はヤン・クムスタト(チェコ)に3-6、7-6、7-5で逆転勝ち。四大大会のジュニア男子シングルス制覇は、日本勢では2019年にウィンブルドン・ジュニアを制した望月慎太郎(現木下グループ)以来、2人目となった。小田は昨年の全仏、ウィンブルドンに続き四大大会3勝目。
坂本は勝利を決めると、膝を突いてラケットを刀に見立てて抜刀する「侍ポーズ」を披露した。身長195センチの高い打点から放つ最速210キロのサーブや、強烈なフォアハンドショットで果敢に攻めた。第2セットをタイブレークの末に制すと、第3セットは5-5の第11ゲームをブレーク。「ジュニア・グランドスラムを目標にやってきた」と達成感を漂わせた。
2022年2月から錦織圭(ユニクロ)らを輩出した米国のIMGアカデミーで腕を磨く。昨秋に日本で出場したプロの下部ツアーで足りないものを肌で感じ取り、成長を加速させた。練習への取り組みは一変し「全部のレベルが一つ上がった」と振り返った。
「大坂(なおみ)選手や錦織選手がグランドスラムで勝つのを見ていた。ちょっと近づけるきっかけになったのかも」。17歳がさらなる飛躍を思い描いた。
◆坂本 怜(さかもと・れい)2006年6月24日、名古屋市出身。幼少期から水泳など、さまざまなスポーツに親しみ、6歳からテニスを始めた。錦織圭(ユニクロ)らを輩出した米フロリダ州のIMGアカデミーが練習拠点。世界ジュニアランクは7位。195センチ、78キロ。