照ノ富士 賜杯へ悠然 自身初の不戦勝に余裕ジョーク「1回ぐらいいいんじゃない?」
「大相撲初場所・14日目」(27日、両国国技館)
横綱照ノ富士は大関豊昇龍の休場で不戦勝となり、琴ノ若とともに2人が首位に並んだ。千秋楽は照ノ富士が霧島、琴ノ若が翔猿にそろって勝てば両者による優勝決定戦。本割でどちらかが勝てば優勝が決まり、ともに敗れれば霧島を加えた12勝3敗の3人によるともえ戦にもつれ込む。
悠然と千秋楽へ駒を進めた。自身初の不戦勝で、トップタイの2敗を守った照ノ富士は「不戦敗がいっぱいあるからね。1回ぐらいいいんじゃない?」とニヤリ。余裕たっぷりのジョークを飛ばした。
最終盤で起きた予想外の事態。豊昇龍の休場を聞いた瞬間は「集中していたので、ビックリした」という。リズムの変化も懸念されるが「変わることはない。体がなまっちゃうから、ちょっと動かしてね」と、支度部屋を含めた準備も大きくは変えなかった。
3場所連続休場明けで腰に不安を抱える横綱。幕内後半戦の藤島審判長(元大関武双山)は「いい休養というか、精神的にもキツいと思うので」と不戦勝がプラスに働くと見た。千秋楽は過去10戦全勝の霧島が相手で、勝てば最低でも優勝決定戦。照ノ富士に9度目の賜杯が近づいて来た。