15歳張本美和が史上最年少V王手「もちろんお兄ちゃんと一緒に優勝できたらうれしい」決勝で女王・早田ひなと頂上決戦
「卓球・全日本選手権」(28日、東京体育館)
パリ五輪代表選考の最終対象大会として女子シングルス準決勝が行われ、ジュニア女子2連覇の張本美和(15)=木下アカデミー=が、2大会連続4強の横井咲桜(19)=ミキハウス=を4-0のストレートで破り、初の決勝進出を決めた。決勝ではパリ五輪代表で2連覇が懸かる早田ひな(23)=日本生命=と対戦する。16歳9カ月で優勝した平野美宇を超え、15歳7カ月での史上最年少制覇にも王手。また、男子シングルスで準決勝に進んでいる兄・智和(20)との大会史上初の兄妹によるシングルス同時制覇にも一歩近づいた。
準決勝後のテレビ中継のインタビューでは「たくさんの方々に会場にお越しいただいて、その中でプレーできたことはうれしいし幸せ。試合自体も勝つことができてうれしい」と話した張本美。「一番は出だしからリードした状態を保ちながら、想定というか考えてきたものを出して得点につなげられた。そこで安心感というか緊張がほぐれて最後まで試合ができた」と勝因を振り返った。
決勝で対決する早田については「試合中に試合が終わった拍手が聞こえたので、早いしすごいなと思った。これまでの対戦では自分は負けっ放しで1回しか勝ったことがない。対戦して来た中での反省点や、どうしたら勝てるのかというのをしっかり考えて、次の試合に挑みたい」と話した。
最年少Vが、兄・智和との兄妹Vがかかる決勝戦。「一番はいつも通りの気持ちでプレーしたい。もちろんお兄ちゃんと一緒に優勝できたら一番うれしいが、私の方が頑張らないといけない立場。あまり意識せずにしっかり勝つという意識を持ちながら頑張りたい」と意気込んだ。
前日は、前回準優勝の木原美悠(19)=木下グループ=を4-0のストレートで破る衝撃の完勝劇で、五輪代表レースでは4番手に浮上。2枠のシングルス代表には届かなかったが、強化本部推薦となる3枠目の団体戦代表選出の可能性も残る中で、猛アピールを続けている。
◆パリ五輪代表選考ポイント女子上位5人(大会前時点)(1)早田ひな=790・5点
(2)平野美宇=486点
(3)伊藤美誠=451・5点
(4)木原美悠=354点
(5)張本美和=330・5点
【全日本選手権のポイント】優勝=120点、準優勝=100点、4強=80点、8強=50点、16強=20点、32強=10点