松田瑞生は号泣 日本人2位でパリ五輪遠のき現役引退示唆「後悔なくやりきった」「大阪で最後走ることができて」

 3位でゴールする松田瑞生(撮影・中田匡峻)
 3位でゴールし、涙を流す松田瑞生(撮影・中田匡峻)
 3位でゴールした松田瑞生(撮影・中田匡峻)
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 「大阪国際女子マラソン」(28日、ヤンマースタジアム長居発着)

 今夏のパリ五輪の出場権をかけたマラソングランドチャンピオンシップ(MGC)ファイナルチャレンジとして行われ、地元・大阪での4度目Vと初の五輪出場を目指す松田瑞生(28)=ダイハツ=は日本人2位、2時間23分台の3位でゴール。パリ五輪の出場は極めて厳しくなった。佐藤早也伽(29)=積水化学=は日本人3位の5位だった。

 レースは21年東京五輪代表の前田穂南(27)=天満屋=が2時間18分59秒で、05年のベルリンマラソンで野口みずきがマークした2時間19分12秒の日本記録を塗り替えた。設定記録の2時間21分41秒も突破して日本人トップでゴールし、パリ五輪代表3枠目の1番手となった。

 松田はレース中盤まで先頭集団につけていたが、21キロ過ぎで前田穂南(天満屋)が前に出て揺さぶりをかけられた直後、集団から遅れ、じわじわと差を広げられた。

 パリ五輪代表選考では、昨秋のMGC1位の鈴木優花(第一生命)と2位の一山麻緒(資生堂)が出場権を獲得。松田は名古屋ウィメンズに出場して条件を満たせば五輪切符を獲得できるが、約1カ月半でのマラソン出走となるため、パリ五輪代表への道は極めて厳しくなった。

 東京五輪選考会となった20年1月の大阪国際女子で2時間21分47秒の好タイムをマークしながら、3月の名古屋ウィメンズで一山に国内最高の2時間20分29秒で上回られ、東京五輪は補欠となった。「4年前、(代表切符に)手がかかったその瞬間に落ちたので、そのリベンジができたらなと思います」と話し、「大阪生まれ、大阪育ち、大阪から世界に羽ばたくと言ってきたので、最後ここから世界に羽ばたきたいなという気持ちが強い」と雪辱を誓っていたが、再び苦しい結果だった。

 レース後は膝に手をつき、涙が止まらず。ショックを隠せない様子だった。松田は「ただただ、悔しい気持ちでいっぱいです。大阪の大声援の中、最後走ることができて良かったと思っています。ありがとうございました。(監督へ)10年間、私をここまで育てていただいて、本当にありがとうございましたという気持ちでいっぱいです」と、引退の可能性も示唆した。

 松田のコメントは以下。

 「マラソンというのは難しいなとは思いました。5キロの時点できつくなっていたので、今日ははまってこないなと思っていた。むしろペース的には調子がよければあのペースだったら全然いっていたんですけど、あのペースで余裕が持てていなかった。

 自分自身の調子が良くて、しっかり調整できたレースだったが本番走れるとは限らないというレースは初めてだったので、戸惑いながら走っている感じはありました。

 (今後について)3月は確実に挑戦しないですね。目標に向かってここまで頑張ってきて、もう後悔なくやりきったという気持ちのほうが大きい。むしろ悔しい気持ち以上に今はやり切ったなという気持ちのほうが大きいです」

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