前田穂南19年ぶり日本新 阪神岡田監督のおかげ?! 後押し父も母も「アレのアレ」見た虎党家族

 「大阪国際女子マラソン」(28日、ヤンマースタジアム長居発着)

 パリ五輪の出場権をかけたマラソングランドチャンピオンシップ(MGC)ファイナルチャレンジとして行われ、東京五輪代表の前田穂南(27)=天満屋=が2時間18分59秒をマークし、05年ベルリンマラソンで野口みずきが作った2時間19分12秒の日本記録を19年ぶりに塗り替えた。五輪派遣設定タイムの2時間21分41秒を突破して日本人トップの2位となり、五輪代表3枠目の1番手となり、代表入りに大きく前進した。

  ◇  ◇

 前田の快挙を後押ししたのが“虎党一家”だ。32キロでピンクのジャンパーを着た父・哲宏さんが「じっとしていられなかった」と思わず並走するほど熱烈に応援すれば、母・麻理さんも「いいよ!いいよ!」と沿道から声を張り上げた。

 哲宏さんが熱心な虎党で、両親は昨年の阪神の『アレのアレ(日本一)』を生観戦するほど。盛り上がった前田家では、2大会連続の五輪切符獲得へのスローガンも自然と『アレ(日本新)』に決まった。それが日本新だとは武冨監督をはじめ、周囲に公言せず。岡田彰布監督の名フレーズで余計なプレッシャーから自然に逃れていた。

 練習の虫でもある。調子が悪い時も練習に行きたがるため、麻理さんは「止めるのに必死だった」。ひたむきな努力はそのままに、『アレ』で心身の歯車がかみ合った。大会前日には「初めて楽しんでレースに出られる」と連絡があり、快挙の予兆があった。「おめでとうと言いたいですね」。娘の偉業に、両親はうれしそうに目を細めた。(デイリースポーツ陸上担当・田中亜実)

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