V9照ノ富士 若手の台頭歓迎も「勢いだけでみんなが騒ぎ過ぎている部分もある」「実力つけて上がっていくことが大事」 一夜明け会見
大相撲初場所で9回目の優勝を飾った横綱照ノ富士(伊勢ケ浜)が千秋楽から一夜明けた29日、東京都江東区の伊勢ケ浜部屋で会見に臨み「優勝という形になってよかった。素直に喜ぶだけ」と心境を語った。
腰痛による3場所連続休場明けでの復活優勝。場所前の稽古を積めなかった中で出場し、後半戦で尻上がりに状態を上げた。手応えを感じた時期や取組を問われると「全部ですね。場所中だけじゃなく、場所前から日に日によくなっていった」と明かし「あえて(取組を)挙げるなら(9日目の)錦木戦。当たりの感覚がよかったし、その後の体重のかけ方もよかった」と振り返った。
自身の休場中に伯桜鵬(宮城野)、熱海富士(伊勢ケ浜)、大の里(二所ノ関)ら、生きのいい若手も台頭してきた。照ノ富士は「今後に向けても若い子が力をつけてくるのはいいと思う」と歓迎。一方で「勢いだけじゃなく実力をつけて上がっていくことが一番大事。最近は1、2場所で勢いが止まる。勢いだけでみんなが騒ぎ過ぎている部分もある。ちゃんと安定して勝ってきているようには見えない。そういう子が出てきたらと思う」と安定した力をつけることを望んだ。
本調子でないにもかかわらず、初場所では格の違いを見せつけた照ノ富士。次の目標は、これまでも常に口にしてきた2桁10度目の優勝。「できるだけ早く目標を達成したいなと思う」と意欲をにじませた。