日本相撲協会の諮問機関、横綱審議委員会（横審）の定例会合が２９日、東京・両国国技館で開かれた。初場所で９回目の優勝を飾った横綱照ノ富士（伊勢ケ浜）について、山内昌之委員長（東大名誉教授）は「横綱として責任感と使命感があらためて発揮された。全ての力士に対して、相撲とは何かということをあらためて教えてくれた大変立派な場所だった。今場所の照ノ富士の相撲を見た場合、心技体というものが本当に兼ね備わったのに近い力士」と絶賛した。

　照ノ富士に休場が多い状況には「（今場所）戻って来て、横綱としての責務を果たす立派な成績を挙げた。それは大変素晴らしいこと。これをまず前提にしないといけない」と説明。「優勝を祝福し、本当によかったなと言ったのは昨日。その昨日の今日で、私としてはあまり後ろ向きのことは語らなくていいのではないかと。前向きで次の場所もぜひ活躍してほしいという願いを、今日に関しては語っておきたい」と述べた。