初Vの鍵山優真、300点超えのハイスコアに「すごくびっくり」 3月の世界選手権は「300点出しても勝てるか分からない」
「フィギュアスケート・四大陸選手権」(3日、上海)
男子フリーが行われ、22年北京五輪銀メダルでショートプログラム(SP)首位の鍵山優真(20)=オリエンタルバイオ・中京大=がフリー200・76点、合計307・58点の共に今季自己ベストで初優勝を果たした。シニアの主要国際大会では初の頂点となった。
鍵山は4回転サルコーを4・43点もの加点がつく出来栄えで成功。続く4回転フリップは乱れたが、その後のジャンプは全て降りた。演技後は氷に両手を当てた後に悔しげな表情を浮かべた。
記者会見では「アイムベリーハッピー」と英語で喜んだ。「キスクラで点数を聞いた時に、200点いかないんじゃないかなと、197、8ぐらいだと思ってた。200点が出てすごくびっくりしましたし、オリンピック以来の300点を出せたのですごくうれしく思いました」とうなずいた。
昨季は左足首の負傷に苦しんだが、今季はグランプリ(GP)シリーズのNHK杯で優勝するなど、復活を遂げている。「(昨季は)体を強化するトレーニングや過去の演技、他の人が出ている試合の演技を見返して、来シーズン復帰したときに自分が何をしなければいけないか考えて、復帰してからは感覚を取り戻す地道な作業だった。四大陸もですし、世界選手権、全日本選手権でいい演技をすることを意識してここまでやってこられた」と感慨にふけりつつ、「世界選手権では300点を出しても勝てるか勝てないか分からない戦いになる思う。もっと技を磨いて自信をつけたい」と気を引き締めた。
記者会見では、22年北京五輪に出場したカミラ・ワリエワ(ロシア)のドーピング違反が認定され、国際スケート連盟(ISU)が日本の団体戦の繰り上げ銀メダルが決まったと発表したことについて質問が飛んだ。鍵山は「僕自身は決まったメダルの判断をしっかり素直に受け取って喜びたいと思いますし、いつ頃メダルが届くかとかそういうのは全然わからないんですけど、素直に結果が決まったことはうれしく思います」と話した。
SP2位の佐藤駿(19)=エームサービス・明大=がフリー175・39点、合計274・59点で2位、SP3位のチャ・ジュンファン(韓国)がフリー177・65点、合計272・95点で3位、SP4位の山本草太(24)=中京大=がフリー168・99点、合計で今季自己ベストの263・43点で4位だった。