バスケ日本女子の五輪お預け 格下ハンガリーに痛恨黒星 パリ切符どうなる?11日カナダ戦での条件とは

 バスケットボール女子日本代表の恩塚監督
 第3クオーター、攻め込む高田(共同)
 ハンガリー(右奥)に敗れ肩を落とす日本(共同)
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 「バスケットボール女子・五輪世界最終予選、日本代表75-81ハンガリー代表」(9日、ショプロン)

 東京五輪銀メダルで世界ランク9位の日本は、同19位のハンガリーに75-81で逆転負けし、五輪出場決定はカナダとの最終戦(日本時間11日午後11時開始予定)に持ち越された。世界4位のスペインは同5位のカナダを60-55で下し、全チームが1勝1敗で並ぶ大混戦。最終予選は4チーム中3位までが通過し、日本はカナダに勝てば3大会連続の五輪出場が決まる。敗れてもハンガリーがスペインに勝てば突破する。

 白星ならパリ五輪切符が獲得できた一戦で、日本は格下に痛恨の黒星を喫した。第1Qこそ22-13とリードしたが、身長208センチのセンターを擁し、平均身長で約9センチ勝る地元ハンガリーにインサイドで優位に立たれ、第2Qから大失速。山本や林の3点シュート、宮崎のレイアップシュートで食らいついたが、ゴール下で安定した得点機会をつくりつつ、長距離砲も沈めてきた相手の前に第4Qで力尽きた。

 リバウンド総数はハンガリーが43で、日本は23。20もの差があった。林は「(シュートを)外せ“ない”と気持ちで後手に回った」。生命線の3点シュートは、相手の守備を振り切れないまま苦し紛れに放つことが多く、28本中9本しかリングを通らなかった。

 恩塚監督は「ホームアドバンテージで勢いに乗せて、気持ちよくプレーをさせてしまった。勝利に導けなかった」と表情をゆがめた。ゴール下で体を張っていた赤穂は「出だしは良かったが、途中から相手の大きさにひるんだ。インサイドを止められなくて、相手(の攻撃)をしぼれなかった」と唇をかんだ。

 最終戦の相手はカナダ。平均身長差は約8センチで、190センチ台を3人擁する強敵だ。勝てば五輪も、負ければカナダ戦の後に行われるスペイン-ハンガリー次第。もっとも、日本が負けた時点で、日本との直接対決に勝っているハンガリーは五輪が確定。スペインは敗れると日本との対戦結果で五輪を逃すため、勝利への執着心はハンガリーを大きく上回る。

 負ければ厳しい状況に追い込まれる日本。林主将は「絶対に勝ちたい。みんなでコミュニケーションを取って、絶対に切符を取って帰りたい」と覚悟を決めた。大一番となるラストマッチで、東京五輪銀メダルの意地を見せる。

 ◆パリ五輪女子世界最終予選の順位決定方式 日本が所属する組は3位以内が五輪出場権を得る。勝敗数で競い、並んだ場合は直接対決の結果で最終順位が決まる。日本が最終戦で五輪出場権を得るには①カナダに勝利する②カナダに敗れても、ハンガリーがスペインに勝利する、の2通り。日本がカナダに敗れて、スペインがハンガリーに勝った場合、カナダとスペインは2勝1敗となり、日本とハンガリーは1勝2敗で並ぶものの、直接対決で日本はハンガリーに負けているため4位となり、五輪切符を逃す。

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