マラソン世界記録保持者キプタムさんが交通事故死 24歳 2時間切り迫った逸材の死に悲しみ広がる 高橋尚子さん「人類の可能性への挑戦応援したかった」キプチョゲ「悲劇的」
陸上男子マラソン世界記録保持者のケルビン・キプタムさん(ケニア)が11日、交通事故で死去した。24歳だった。地元メディアの「ザ・スタンダード」が報じた。事故はケニア西部で発生。ハキジマナコーチも死去したという。
キプタムさんはマラソンデビュー戦となった22年バレンシアマラソンを2時間1分53秒で走ると、23年4月のロンドンマラソンで歴代2位となる2時間1分25秒をマーク。そして同年10月のシカゴマラソンでエリウド・キプチョゲ(ケニア)の持っていた記録を34秒更新する2時間0分35秒の世界新記録を樹立したばかりだった。
人類にとって夢ともいえるマラソン2時間切りを目前に、マラソン界に衝撃が走った。女子マラソンの00年シドニー五輪金メダリストの高橋尚子さんは自身のXで「信じられないニュースです 24歳とまだ若く未知の可能性を秘めたランナーでした。この先も彼がみせてくれる人類の可能性への挑戦を応援したかった・・ 心よりご冥福をお祈りします」と、追悼した。また世界陸連(WA)も「深い悲しみに暮れている」と、綴った。前世界記録保持者のキプチョゲも自身のインスタグラムを更新。「ライジングスター、ケルビン・キムタムの悲劇的な逝去に深く悲しんでいます。信じられないほど偉大なことを成し遂げるアスリートだった。心からお悔やみ申し上げます」と、悲しみをつづった。