柔道 ウルフ・アロンがパリ五輪代表に内定 全階級で大トリ決定 メディア露出、大増量…東京五輪後の低迷経て起死回生の2大会連続切符

 全日本柔道連盟(全柔連)は14日、強化委員会をオンラインで開き、男子100キロ級のパリ五輪代表としてウルフ・アロン(27)=パーク24=の内定を決めた。低迷していた同階級は全14階級で唯一代表が決まってなかったが、今月のグランドスラム(GS)・パリ大会でウルフが優勝しており、異論はなく2大会連続の代表が決定した。

 日本男子の鈴木桂治監督(43)は都内で会見し「(今大会)優勝したら代表として認めようと(強化陣で)話をしている中で、金メダルを取ってくれた。(ウルフは)連覇に挑戦できる立場になった。目標を高く持って戦いに向かってほしい」と語った。

 低迷を経て、復活した金メダリストが大トリでパリ切符をつかんだ。ウルフは21年夏の東京五輪で金メダルを獲得。持ち前のトーク力を発揮して精力的にテレビ出演するなど、柔道の普及活動にいそしむ一方、競技は休養していた。22年から復帰したものの、一時は推定130キロまで巨体化していたため、当初は減量やコンディショニングに苦戦。新ルールや試合勘にも苦しみ、22年12月にはGS東京大会、マスターズ大会と続けて初戦敗退に終わるなど精彩を欠いた。

 23年も勝ち切れない試合が続き、最終選考会に位置づけられたGS東京大会も7位に沈んだが、同階級は日本勢がそろって低迷していたことから代表決定は持ち越しとなり、首の皮一枚つながった。全階級で唯一の越年選考となったが、崖っぷちで臨んだ今回のGSパリ大会でウルフが復活優勝を果たした一方、同時出場の新井道大(東海大)は3回戦敗退。両者に明確な差がついたとの判断で、2大会連続の代表選出となった。

 ◆柔道のパリ五輪代表

 【男子】

 ・60キロ級…永山竜樹(27)=SBC湘南美容クリニック、初出場

 ・66キロ級…阿部一二三(26)=パーク24、2大会連続

 ・73キロ級…橋本壮市(32)=パーク24、初出場

 ・81キロ級…永瀬貴規(30)=旭化成、3大会連続

 ・90キロ級…村尾三四郎(23)=JESグループ、初出場

 ・100キロ級…ウルフ・アロン(27)=パーク24、2大会連続

 ・100キロ超級…斉藤立(21)=国士舘大、初出場

 【女子】

 ・48キロ級…角田夏実(31)=SBC湘南美容クリニック、初出場

 ・52キロ級…阿部詩(23)=パーク24、2大会連続

 ・57キロ級…舟久保遥香(25)=三井住友海上、初出場

 ・63キロ級…高市未来(29)=コマツ、3大会連続

 ・70キロ級…新添左季(27)=自衛隊、初出場

 ・78キロ級…高山莉加(29)=三井住友海上、初出場

 ・78キロ超級…素根輝(23)=パーク24、2大会連続

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