卓球の世界選手権団体戦を終えた日本代表が２６日、韓国・釜山から帰国し、都内のホテルで記者会見を行った。５大会連続の銀メダルを獲得した女子で、今大会は２試合に出場したほかはベンチからアドバイスを送った伊藤美誠（スターツ）は「今回２試合に出場して、すごくいい試合ができた。あとはベンチでたくさん試合を見られて勉強になったし、中国選手を苦しめたことはほとんどなかったので、（自分が）やっている気分になったし、やっている選手並みに燃えることができた。他の選手の試合を見てこんなに気合が入って、感動したのは初めて。自分自身も負けじと頑張ろうと思えた」と笑顔で振り返った。

　ベンチから的確にアドバイスを送る姿が話題となり、今夏のパリ五輪に向けてもリザーブで選手のサポートをしてほしいという待望論も膨らんでいる。ただ、伊藤自身はリザーブについての見解を聞かれると、「これから五輪に出場したいという選手がリザーブとなって帯同するべきかなと私自身は思っている」と改めて消極姿勢を示した。

　自身が出場した過去２大会でリザーブを務めた同学年の平野美宇、早田ひなへの感謝も述べ、「リオ五輪で平野選手にたくさんサポートしてもらって、（当時）周りが先輩達の中で同世代がいるのが（自分が）思い切りできた理由。東京五輪では早田選手にたくさんサポートしていただき、アドバイスもたくさんしていただいた。早田選手がいてくれたから金銀銅（メダル）を取ることができた。コーチ、監督ができないことを補ってくれた」と振り返った。

　一方で、パリ五輪に向けては「私自身もアドバイス（役だけを）できるのであればサポートしたいが、（大会期間中の）練習相手ももちろんそうだし、選手より先に体育館に行って何でもやる。私自身は、リザーブの面では今後将来を背負っていく（五輪未経験の）選手が経験すべきなんじゃないかなと思っています」と率直な自身の考えを明かした。