卓球 歴史的苦戦で中国代表はどうなる?1年で日本選手に5敗の世界2位王芸迪が苦境 早田、平野、張本に無敗の元世界女王に待望論も
卓球の世界選手権団体戦で6連覇を達成した中国だが、決勝の日本戦での苦戦を受けて7月開幕のパリ五輪に向けて、メンバー変更を求める声が上がっている。
日本との決勝は世界ランク1~3位の布陣で挑んだが、1位の孫穎莎が張本美和、早田ひなから2勝を奪い、獅子奮迅の活躍。東京五輪金メダリストの陳夢は早田に敗れたものの、最終戦で張本を下し、歓喜へと導いた。一方で、苦しい立場に置かれているのは、第3試合で平野美宇にストレート負けを喫した世界2位の王芸迪。今大会では初戦のインド戦でも敗れるなど、不安定なプレーが続いていた。中国メディアの「捜狐」の記事では、この1年で日本選手に5敗(早田に2敗、平野に2敗、木原に1敗)していることを指摘し、「国内からは厳しい評価が相次いでいる」と伝えた。
待望論が挙がっているのは、決勝では出番のなかった世界ランク4位の王曼昱。21年世界女王は中国卓球協会が定めた「決勝トーナメントは世界ランク上位3人を優先」という規定により、出番はなかったが、苦戦した初戦のインド戦で2勝をあげるなど活躍。対日本選手の成績をみても、早田、平野、張本のパリ五輪代表3人にはまだ負けていない。出番のなかった決勝では、中国国内のファンから馬琳監督に批判が殺到。「馬琳、何をしているのか?王曼昱はどこ?」、「采配に疑問。馬琳は有罪に」の声が上がっていた。
中国はまだパリ五輪選考レースの真っ最中で、5月7日までの選考ポイントで上位2人がシングルス代表となる。中国メディアによると、25日段階で、1位の孫穎莎は8800点で代表入りが確実。2位は王芸迪(4505点)、3位は陳夢(4325点)、4位は王曼昱(4137点)と熾烈(しれつ)な争いとなっている。果たして、パリ五輪での王国の陣容はいかに…。