宮城野部屋の松井奏凪人 高校先輩・伯桜鵬に「近づけるように食らいついて」 大相撲新弟子検査
大相撲春場所(10日初日、エディオンアリーナ大阪)の新弟子検査が2日、大阪市内で行われ、鳥取城北高出身で幕下最下位格付け出し資格を持つ松井奏凪人(かなと、19)=宮城野=が171センチ、118キロで体格基準(167センチ、67キロ以上)をパス。「やっとスタートラインに立てたかな」と口元を引き締めた。内臓検査の結果を受け、春場所初日に合格者が発表される。
松井は押し相撲が持ち味で、22年の全国高校総体団体戦で優勝、同個人戦で準優勝。高校卒業後、昨年の国体成年の部で8強入りし、付け出し資格を得た。2月25日に大阪市内の部屋宿舎に合流。すでに十両伯桜鵬や幕下力士と稽古し「毎日、本当にいい稽古ができて充実しています」と話した。
伯桜鵬は高校の1年先輩でもある。松井にとっては心強い存在。「高校時代から、入門してからも稽古とかトレーニングとか、アドバイスしてもらっている。尊敬する先輩が近くにいるので、見習っていきたい。近づけるように食らいついていきたい」とお手本にする構えだ。
宮城野部屋では、元幕内北青鵬が暴行問題で2月23日に引退。宮城野親方(元横綱白鵬)が師匠の立場から外れ、玉垣親方(元小結智乃花)が師匠代行を務める状況だが、松井は「自分のやることをしっかり集中してやるだけ。(生活にも)だんだん慣れてきた。優しくしてもらっているので」と不安はない様子。春場所へ「最初はケガなく、7日間相撲をとること」と、地に足を着けた目標を掲げた。